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第4回 女性の生きかた・働きかた

<個の発展>プログラム

NAMI

話をすこし戻すと、なぜ日本が、金銭的な貢献にもかかわらず、国際的に存在感がないのかという疑問がありました。
それで、日本人の在りかたにそれは起因しているのではないかと考えました。
子供の不登校や親の子育てなどを通じて、それがわかってきました。
どういうことか、、、
たとえば、、、
<責任を取ってひとりで自分の主張を表明することをしない>
<教育面では、情報があたえられるだけで、自分自身がどう思っているのか感じているのかということについての訓練や認識が欠けている>
<自分自身の立場をとるということがわからない>

<概念だけにかかわって体験を全く無視した教育や、それに影響された生きかたに疑問を持たない>
そういうところを突き詰めていくと、<個人>というものについての本質的な課題が見えてきます。
<個人>というのは、本来は自立した責任をとれる人格が根底にあるわけです。
individualインディビジュアルというのは、それ以上分けることができないという意味ですね。
個人と言うのは、分けることのできない<個>であって、<個>というのは、それ自体が完璧だということなんです。
それだけで、不足はなにもなくて、、、ということね。
その<個>に、いろいろな余計なものがおおいかぶさっている、、、
それを取り除く作業をするだけのこと、、、

大久保

なるほど、、、
いろいろなプログラムメニューがあるようですが、、、

NAMI

そういう考えに基づいて、3つの階層に分けて、プログラムをつくろうと考えました。
3つの階層というのは、わかりやすく言うと、IQ、EQ、SQです。
おもに、EQを扱いました。

〔註〕
 IQ・・・知能指数((Intelligence Quotient)      ⇒ 知性の陶冶
 EQ・・・感情指数(Emotional Intelligence Quotient) ⇒ 感性の陶冶
 SQ・・・精神指数(Spirichual Intelligence Quotient)⇒ 霊性の陶冶

大久保

具体的には、どういうものですか?

NAMI

CDP(コミュニティ・ディベロプメント・プログラム)というのがあって、これはIQ<知性の陶冶>に対応しています。

EIP(エモーショナル・インテリジェンス・プログラム)と称しているものは、EQ<感性の陶冶>に対応しています。
GTP(業績達成プログラム)というのもありますが、これは、IQやEQを踏まえて、ビジネスや組織で卓越した成果をあげるためのプログラムです。
それから、最近新たに、癒しのエクササイズ・プログラムをつくりました。
これは、パナシアと名づけていますが、自分で自分を癒す(治癒する)ことができるというものです。

大久保

それらは、どういった内容なのか、エッセンスのようなものを教えていただけますか?

個の確立

NAMI

EQを中心に、内容を感じとれるようなポイントをいくつか話しましょうか、、、
例えば、自分を観察するということ、、、
たいていの人は、体験そのものと概念をごちゃまぜに生きているけれど、そのことに気づいていない、、、そこから混乱が生じる、、、
本当に生きていない、、、事実が何なのか本当に知らない、、、
説明や知識、記憶、解釈が事実として見え、疑ってもいない、、、
これが実感出来る例としては、誰しも腹が立ったり悲しかったりすると、このごちゃまぜが出てくる。
あの人が、、、このことが、、、と、説明が感情と混じりあって、だから、、、と長々と叙述が続く中、実際にあったことが明確でない、、、
概念的に生きていることも、この例の一つです。
ちょっと聞いただけでは、ピント来ないし納得も出来ないくらい、無意識に混同の中で生きている、、、
この混同に気がつくのに時間がかかる、、、
だけど、「自分はごちゃ混ぜにしているかしら」「事実は事実、概念はそれに対する解釈というように区別しているかしら」と、自分に聞いてみることは可能です。
そういうことをきちんと整理してみる、、、、
また、扱えないものを扱おうとしていることも多い、それを観察する、、、
自分が陥るパニック状態について、これはどういうことなのか、どういうときにそうなるの、なにがそうさせるの、なんのためにそうなるの、、、
そういうことを発見する、、、
それから、自分には暗い部分があって、そこには私たちが抑圧したり避けたりしていることが蓄積されている、、、
そこのところを直視できなかったなら、自分はもろい存在のまま、、、
効果的に生きる人間の基本的能力は、<自覚><自制><協調><傾聴><熱意><粘り強さ><自己促進能力>などが主だと言われています。
それらを発展させようというのが<CDP:コミュニティー発展プログラム>であり、<EIP:感情の智恵プログラム>なんです。

大久保

そういう作業をつうじて、<個人>のなにがどうなるのですか?

NAMI

<個>が確立するということです。
たとえば、責任感というと、責めという字が書いてあるように、自分のせいだとなりますね、、、
そういうことではなくて、責任とは、私がやったことですとただ認めるだけのことなんですね。
たいていは、それがないでしょう。
釈明をしたり、人のせいにしたり、それをやったことの正しさの主張があったり、、、で、ほんとうの意味で責任をとってないんです。
「子どもが泣いていたから腹が立って」とか、「忙しかったから」という説明を抜きにして、「腹を立てて、子どもを感情のままに扱いました。やったのは私です」っていうのが、責任をとるということです。

そういう責任がとれるようになるということです。
それが、<個>の確立なんです。
もうすこし例をあげましょうか。
たとえば、自分が<おそれ>を感じているとします。
<おそれ>を感じて、その中におちいってしまうと、自分は<おそれ>そのものになってしまう。
自分が見失われます。
一方、<おそれ>を感じていても、<おそれ>が肩にかけているハンドバッグのようなものになっていると、その<おそれ>は、自分があつかえるものになっている。
肩にかけるのではなく、ハンドバッグのなかにはいってしまうと、パニックになってしまうでしょう。
<感情・考え・感覚>の中に自分が住んでいるのではなく、自分の中に<感情・考え・感覚>が住んでいる、、、そういう状態の自分を創り出していこうということです。
そのように自分を冷静に見るための知恵だとか、人のことを傾聴できるとか、忍耐力があるとか、思いやりがあるとか、コミュニケーションができるとか、自分の意見が言えるとか、信じることのために戦う勇気があるとか、、、、
こうしたものはすべて、<個>として生きる知恵ですね。
生きる知恵というのはなにかというと、昔、親がしっかりしていた時の常識の類です。
人間関係を適切につくれるのが優れた智慧なのではないかなと思っています。
今は、地域や家族から学ぶという機会がすくなくなっているから、昔の生きる知恵が伝わっていないですね。
だから、ほとんどの人は、学校や会社で教育訓練されたIQだけで、EQやSQなどが身についていない。
今は、親自身もそういうのは身についてないので、若い人たちは、自分自身の親になったつもりで、自分を躾けて、自分のなかの生きる知恵を育てていかなければならない、ということです。

大久保

そういう生きる知恵が、IQ、EQ、SQの3段階でつくられたプログラムの内容ですか?

NAMI

おもに、EQについては、そうです。
ですが、SQのプログラムは、実はまだできていません。
つくろうとしたんですが、満足できるものができませんでした。
それで、今はまだ、自分自身が修行中です。
自分自身のためのSQプログラムを実践中です。
願わくば、みんなのためのSQプログラム完成させたいと思っています。

大久保

すこし話を戻しますが、最初に日本に帰国された時、日本女性が解放されて自由を得られるために、ご自分の経験をシェアしたい、、、そのためのプログラムを伝えたいとお話しされました。
女性の働きかたや起業については、どう思われますか?

女性の仕事と起業

NAMI

ちょっと、科学的でない話をしますね。
精神世界ではよく、現在はパイシス(魚座)の時代からアクエリアス(水瓶座)の時代に移行したといわれてますね。
アクエリアスというのは女性性を表していると思います。
私は、1950年代頃から女性性が頭をもたげてきていて、次第に精神的な活動が活発になり始めたと思っています。
例えば、自己啓発についても、最初はナポレオンヒルのような男性的な成功哲学からはじまっていますが、今では、もっと繊細なスピリチュアルなものに移行しているように感じます。
女性性が表に出てきているんですね。
仕事の面でも、そういう傾向が強くなっているのではないですか?
私が精力的に活動していた時代は、男性性が強い社会でした。
女性なのに、女性性であってはだめな時代で、なるべく男性のようにしてなくてはいけなかった。
現代は、逆になりましたね。
権力的であったり、論理的であったり、命令系統が明確であったり、ヒエラルキーにそった行動や思考ができたり、という男性性のやりかただけでは通用しなくなっています。
一方、人と対等につながったり、共感できたり、コミュニケーションが長けてたり、現実的な思考や行動ができたり、といった女性性のやりかたが重要になってきている。

みなさん誤解されているようだけど、女性の方が実際的で現実的なんです。
男性が議論している間に、さっさと行動しているのが女性の本来の姿です(笑)
ですから、女性性にとっては、とても活躍しやすい時代です。
女性が貢献できる社会になってきている。
ただし、こういうことに注意しておく必要がありますよ。
会社というのは、女性の数がいくら増えても、社員が全員女性だとしても、男性性の世界だということ。
そういう男性性の世界である会社で、女性性を失わないで、それを生かすことができれば、会社に新たな貢献ができるし、なによりも自分自身が幸せでいられるのではないかと思います。
つまり、男性性と女性性のバランスが大切だということですね。

大久保

女性の起業についてはどうですか?

NAMI

いいと思います。
私自身、組織に雇われるのと起業して自分のビジネスをやるのと、どちらも経験してきました。
いろんな経験があっていいと思うし、自分に合っていれば、起業もいいと思います。

大久保

特に今の時代の起業というのは、女性の方がうまくやれる要素がいっぱいありますからね

NAMI

大久保さんは、女性の起業を支援する活動をされていたから、詳しいでしょう。
たとえば、どんな要素ですか?

大久保

大がかりな起業は別ですが、今は日常生活面でのちょっとした気づきが、起業につながるというケースが増えている。
例えば、私の友人の女性起業家が、外出先でも赤ちゃんに母乳をあげたいという要求から、授乳服のビジネスをはじめて成功をおさめていますが、生活に根ざした女性ならではの発想だと思います。
私が運営しているサイトには、そういう女性起業家を多く紹介しています。
そういう意味で、女性の方が男性よりも起業しやすいし、現実的なビジネスになる可能性も大きい。

だいたいが、女性の場合、生活と仕事と遊びと子育てがすべてつながっている。
男性のように分けないですね。
男性は、なんでも分けて、細かく分析して、それを論理立てていく。
だから、現実からどんどん遊離していっているのに、自分ではそれに気づかないで現実的に考えていると錯覚している。
女性は、現実的という言葉にはとらわれないが、会社にいようが、家にいようが、仕事をしていようが遊んでいようが、すべて同じ人間がやっていることなので、分ける必要がない、すべてつながっている。
すると、ビジネスチャンスもおのずと見えてくるところがある。
それに、女性には、共感とおしゃべりという強力な武器があります(笑)
この武器は、今の時代になって、かなりの威力を発揮できるようになってきた、、、

NAMI

そういう意味合いの起業なんですね。
私は、起業というと、もうすこしおおきな規模をイメージしていました。

ミニ起業家のライフスタイル

大久保

注目しているのは、ちいさな規模ですね。
私は、<ミニ起業家>や<マイクロカンパニー>〔註〕と称してますが、基本的には、社員をやとわないで、自分でまずやるというレベルです。
昔のパパママストアのようなものです。

〔註〕<ミニ起業家>や<マイクロカンパニー>・・・この言葉についての詳細は下記の<起業レッスン>をご参照ください。
     ⇒ http://www.watashi-kigyou.com/mm_bkcknumber_v.php

NAMI

それは、いい方向性だと思います。
そこに、なぜ自分は起業することにしたのかとか、自分自身への観察の機会にするとか、そういうことが自覚的に加わってきたら、起業だけでなく、その人の人生が実を結んでいくのではないかと思います。
そして、起業の目的(理念、何のために?)と意図している成果(どうなってほしいのか)を掘り下げると良いでしょう、、、案外この辺を明確にしないで、始める場合が多いのでは、、、

大久保

以前は起業というと、<ベンチャー起業>のイメージで、人並み外れた成功とか、一生使いきれない金儲けとか、、、そういうふうに見られていましたが、今は、起業というものの質が変わりつつあると思っています。
ベンチャー起業のように、規模が大きくなって、社員を雇ったり、借入が多くなったり、管理が煩雑になったりすると、起業家の人生は経営に完全にのみこまれてしまう。
また、そうでなかったら、ビジネスの成功はおぼつかないでしょう。
すくなくとも、はじめのかなりの期間は、24時間その仕事に没頭して、自分自身がその仕事の化身のようになる必要があります。
ビジネスが主人で、自分はそのツールになったようなものです。
一方、ミニ起業家というのは、自分の経済的基盤をどうつくるか、自分で日々の時間を裁量するためにはどうすればよいのか、自分のライフスタイルをどう実現するか、自分の人生に寄与してくれる仕事はなんなのかというように、あくまでも<自分>が主人です。
ビジネスがすべてではなくて、反対に、それは自分の人生のためのツールです。
もちろん、ミニ起業家といえども、当初は仕事に没頭しなければ、なにも達成できませんが、落ち着いてくると、自分をみつめたり考えたりする要素や時間が多くなる。
ですから、特に女性にとっては、子育てと働きかたを両立させるために起業を選んだり、自分の生きかたを見つめる意味での起業というのが増えていると感じています。

NAMI

子育ては、女性の働きかたを左右する大きな要因ですから、大切なポイントですね。
まず前提として、子供を産んで育てられるのは、女性だということを自覚すること。

つまり、女性性を十分に生かせなければならない。
特に出産後の3か月間はかけがえのない時期です。
この時期には、赤ちゃんに専念するという意識が大切です。
専念するというのは、時間の量のことではなく、時間の質のことです。
そういう意味では、時間を自己裁量できる起業は、女性に合ってるかもしれませんね。

大久保

なみさんは、波瀾万丈の人生を歩まれて、節目節目で<個の変容>を体験されてきた。
数年前には死ぬほどの大病を体験されて、そのことも大きな節目になっていると話されていましたね。
そのご病気をきっかけに、『病は気から』という本も出版された。
ご病気のことと、この本のことを聞かせてください。




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