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第4回 女性にとってのオーガニックコットン事業

大久保

これから起業したい女性にとって、オーガニックコットン事業はどうだろう?

宮嵜

オーガニックコットン事業は、男性よりも女性のほうが断然有利ですね。
それは、一目瞭然です。
日々の生活に密着した買い物をするのは、女性だからね。
マクロビオテクも自然化粧品もオーガニックコットンも、女性のためのものですよ。
オーガニックなライフスタイルにこだわるのは、女性です。
男は理屈だけでね、心底わかっていない。

大久保

オーガニックコットンの仕事に携わっているのは、女性が多い?

宮嵜

企業の担当者も、バイヤーやデザイナーなどほとんど女性です。
女性経営者も、メイドインアース(オースリー)の創業者前田さんや、フォロイング(靴下専業)の徳田社長など少なくない。
これから、もっと増えるでしょう。
女性は共感力が強いでしょう。
だから、買う方も女性、売る方も女性、、、という構図だね。
おしゃべり能力も高いからね。
本当にいいと思ったものは、あっと広がる。

大久保

女性が起業する対象として、オーガニックコットンは適しているというのはわかりました。
起業そのものについては、どう考えますか?


宮嵜

はじめに話したハーバード卒の女性だけど、MBAを取得後、六本木にある外資系企業でフィナンシャル業務に就いていたんだ。
給料は良かったけど、働きすぎと心労から体調を崩したので、それまでの生活を見直すことになった。
自分にとっての人生を真剣に考えた結果、ライフワークとしてオーガニックコットンの仕事を考え始めている。
こういうケースは、これからの起業のあり方を考える上で参考になると思う。
つまり、起業の動機が、単なる金儲けや成功を求めるものではなく、自分のライフスタイルや生きかたを見直すことにあるんだな。

新たに事業を起こそうとすると、どんな分野にしようかと考えるよね。
会社に就職するのとは違って、自分の考えがすべてになる。
ということは、自分がそれまで生きてきた中で、何に価値を認めているかを自覚できていると思う。
もう一歩深く考えると、自分はどういう人間で、自分の長所短所も把握できているはずだ。
そういうことを踏まえて、何をやるかを選択しなければいけない。
結局、その人の生きかたが根底にあるわけだ。
<人生は表現だ>と言うけど、起業するということは、命そのものである時間を投資して自分を表現するということになる。
生きがい・やりがいがなければ続かない。
毎日長時間、同じことを考えたりやったりしていても飽きないくらい、夢中になれるテーマでないと難しいよね。

大久保

宮嵜さんにとっては、オーガニックコットンがそういうテーマだったわけだ。

宮嵜

糸車カラーコットン

そう。
オーガニックコットンと出会ったとき、自分の心の底から、これだ!という感覚があった。
好き嫌いといった判断を超えた、、、なんというか、直感だね。
オーガニックコットンという素材は、日本の風土というか、民族性というか、人工的でない本物の自然を求める日本人にぴったりだと思うんだ。
高度成長後の日本人には、いろんな選択肢があり、さまざまな経験ができる、そういう恵まれた環境にいる、、、
欧米に追いつき追いこせという時代も過ぎた、、、
だから、ようやく本来の日本人が好むものが蘇って、世の中を席捲しはじめた。
和食とか古民家とか、、、オーガニックコットンもそのひとつだと思います。

大久保

<オーガニックコットンで事業のはじめかた>は、どういう方法があるだろう?

次回に続く


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