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超初心者を対象としたパソコン教室

都道府県神奈川県 年代40代 業種講師
 NPO法人カルミアネット
[ 理事長 ]
祢津 順子 さん

「教室で勉強しても、自宅のパソコンと違うから復習できない」。そんな悩みを解決するのが、祢津順子さん。高齢者をはじめとした超初心者向けの持ち込みパソコン教室を運営。2008年で10周年を迎え、会員数640人と広がっています。

起業したとき

仕事の経験
結婚
子ども
生かした していた いた

プロフィール

「コンピュータの達人」として派遣社員をしていたが、出産を機に育児に専念。1993年、子どもが小学校に入学したのを機に、派遣の仕事を再開。パソコンインストラクターを経験した際、パソコン教室のあり方に疑問を持ち、2000年、超初心者を対象にした持ち込みパソコン教室「カルミアネット」を開業。2002年、NPO法人カルミアネットを設立。受講費の一部を子どもたちや障害者の施設に寄付するなど、社会貢献を追求した活動を続けている。

起業年表

年齢 西暦 主な活動
22歳
1977年
大学を卒業し、商社に入社 
25歳 1980年 商社を退職し、派遣社員になる 
29歳 1984年 結婚 
30歳 1986年 長女を出産し、派遣の仕事を退職。育児に専念 
32歳 1988年 次女出産 
35歳 1992年 次女幼稚園入園。派遣登録し、育児の空き時間を活用して研修に通い始める 
38歳 1993年 次女小学校入学と同時に、派遣の仕事を本格的に再開。100社近くの企業への派遣を経験。テープ起こし、データ入力、画像編集など、様々な仕事を経験し、勉強の毎日が続く。Windowsの登場(1995年)により、さらにスキルアップのための研修を行う 
42歳 1997年 派遣の仕事をする一方、パソコン教室でパソコンインストラクターを始める。パソコンボランティア活動も開始 
44歳 1999年 独立を決心し、起業家ネットワークに入会 
45歳 2000年 カルミアネット第1期受講者募集を開始。東京・青山教室を開講 
46歳 2001年 目標を社会貢献に据え、沖縄の子ども自立支援センターなど数カ所への寄付活動を開始。NPOを目指して勉強会、相談会に参加 
47歳 2002年 NPO法人カルミアネットを設立 
48歳 2004年 川崎・新百合ヶ丘教室を開講し、障害者就業支援活動も開始 
49歳 2005年 行政企画起業家セミナー講師、シニアのためのPCボランティア講師を務める 
50歳 2006年 NHK首都圏ネットワーク「生きがい見つけた」放送で紹介。「団塊現役新世代〜NPOに生きる」にて、NPO成功事例として掲載 

起業ストーリー

高齢者や障害者がITで人とつながる、豊かな社会づくりへ

「はい、フタを開けて」「お手紙を書いて」「ボタンを押しても、爆発しないから大丈夫」。これらは、祢津さんが運営するパソコン教室から聞こえてくるひとコマです。受講者の皆さんは、持参した自分のノートパソコン画面に恐る恐る向かっています。「クリック? スクロール? そんな専門用語は使いません。生徒さんたちはみんな、クリックひとつするにも、爆発しちゃうんじゃないかって、ドキドキしているんですから」と祢津さんは微笑む。受講者はすべてパソコンの超初心者。年配層も多く、中には90歳を超える人もいるそうです。皆、孫とメール交換したい、送ってきたデジタル写真が見たいから、パソコンを覚えたい、そんな動機です。「他のパソコン教室に通ってみたけれど、ついていけなくてカルミアネットに来た、という人も結構いらっしゃいます」。

「派遣社員」が「専門家」的な存在として注目を浴びていた時代、それに憧れて祢津さんも派遣社員に転向。コンピュータの達人として、百社近くの企業を助けてきました。そんな経験を見込まれ、祢津さんはパソコン教室からパソコンインストラクターの仕事を請け負います。ところが…。「指導はマニュアルどおりで、個別対応もなし。生徒が技術を習得したかしていないかを問わず、期間が終わったら卒業させてしまうシステム。そのうえ受講料も高額でした」。教室のあり方に疑問を持ち始めた祢津さんは、ひとりの生徒の言葉から現在のビジネスの種を発見します。「教室備え付けのパソコンと、自宅にあるパソコンは機種が違うから、教室で覚えても自宅で復習ができない、という言葉にハッとしました。それなら、自分のパソコンを使った教室なら、復習もできて覚えやすいのではないかと」。

そう直感したのも、パソコンボランティアでの、とある障害のある女性との出会いが下地にあります。その女性は、脳性麻痺のために話すことができず、外出は電動車イスを利用している人でした。意思伝達方法は文字盤とメール、顔の表情だけ。それでも彼女は自身のホームページを開設して自己表現をするなど、いきいきと暮らしていました。そんな彼女をはじめとした様々な障害のある人との出会いから、祢津さんはこれからの社会は障害のある人だけでなく、外出機会の少ない高齢者にも、パソコンはコミュニケーションツールとして、人とつながるうえでも、豊かな社会生活を送るうえでも、大切なカギになると確信しました。その確信が、祢津さんの中で、前述した生徒の言葉とつながり、超初心者を対象に、スローで丁寧に指導するノートパソコン持ち込み教室「カルミアネット」の構想が立ち上がったのでした。

パソコン教室の機能だけでなく、「居場所」を担う活動に発展

起業を決意したものの、祢津さんにはまとまった資金はありませんでした。しかし、そこであきらめるのは早計だと知恵を絞ります。「まず、生徒に自分のノートパソコンを持参してもらう方法だから、パソコン設備を整える必要はないし、公共施設を使えば物件を構える必要もないと。そのうえ、自分のパソコンなので覚えも早いですし、公共施設を借りれば、“公共性”という信用にもつながる。そうして、マイナス事項をプラスに発想転換していきました」。集客には、自治体が発行する広報誌を活用。「数行の生徒募集記事を切り抜いて、説明会に持参してくださった生徒さん第1号とは、現在でもお付き合いがあります」。そんなカルミアネットの思い出深い開業(個人事業主として)は、2000年2月のこと。東京・青山にある公共施設「東京ウィメンズプラザ」で始まりました。

順調に生徒は増えていきましたが、そうなると青山だけでなく、様々なエリアで教室を開講すれば、多くの生徒が集まると考えるものです。祢津さんも最大4つの会場で教室を運営していた時期がありました。「確かに、生徒さんは集まりました。でも、きめ細かい対応が難しくなってきてしまったのです。これでは最初に考えていたゆっくり丁寧な指導が追求できなくなると、原点に立ち返ってふたつの会場を閉鎖。青山と川崎に絞りました」。もともとカルミアネットは卒業したら、それで終わりではなく、OBを会員化して親睦会や復習できる講座を開設するなど、生徒とのつながりが途切れることなく、どんどん深まっていく、そんな集まりでした。「生徒さんの入り口としては、パソコンの習得のための教室ですが、教室で友だちができて、卒業して、ランチ会で仲間と顔を合わせて、また新しい友だちができて、一緒に旅行したり、親睦会でオシャレしてパーティに出席してみたり……。カルミアネットは高齢者である生徒さんたちを家に引きこもらせない、飽きさせない“居場所づくり”としての役割もあるんだなって」。そんなふうにカルミアネットのあり方について考え始めた頃、会員数が100人を突破。体制を整えるために祢津さんは法人化を検討し始めました。

法人化で会員との結束が強固に。活動10周年を迎え、会員数640人も突破!

「もともと利益だけを追求する事業をするつもりではありませんでしたし、ボランティア経験も多かったことから、社会に貢献したいという思いも強かったのです。それに、受講料の一部を子どもたちや障害者の自立を支援する団体に寄付していたこともあり、営利を追求しないNPO法人がぴったりではないかと」。そう祢津さんは考え、2002年1月にNPO法人を申請。同年6月にNPO法人カルミアネットを設立しました。「NPOの構成員には、パソコン教室卒業生であるOBの方々10人になってもらいました。NPOにして正解だったと思っています。会員の皆さんが、サービスを受けるだけではなく、みんなでつくっている『私たちのカルミアネット』という意識が非常に強くなりましたから」。

2008年には活動開始10周年を迎え、会員数も640人を突破。10周年パーティを東京・日比谷公園にあるレストランで開催しました。「中には、戦後初めて訪れる日比谷なので、緊張して前日、下見に行きました、なんていう方もいたり、普段パーティに出席することはなかなかないですから、衣装選びをワクワクしながら楽しんでいる方も。ご高齢の会員の皆さんが、少年少女に戻って楽しんでいました」。この10周年を機に、新たな寄付先として財団法人フォスタープラン協会(*)の審査を受け、さっそくスーダンの子どもへの寄付活動もスタートしています。「寄付をしたいけれど、どういうところにしたらいいのかわからない、という会員さんもいますが、カルミアネットが選んだ団体なら安心して寄付活動ができるという声もあります。そういった信頼感も大事にしていきたいです」。また、人生の大先輩の人材宝庫でもあるメリットを生かし、OBによる年金講座やパソコンお絵描き講座なども開催。会員たちのパソコン以外の隠された優れている才能を引き出し、生かしていきたいとも祢津さんは考えています。カルミアネットの語源になっている「カルミア」の花言葉は「大いなる希望」。高齢者や障害者がパソコン技術を覚えていきいきと暮らし、助け合っていく。そんな豊かな社会づくりを担う祢津さんの笑顔にも、まさに大いなる希望が満ちあふれていました。

*財団法人フォスタープラン協会は、世界66カ国の途上国の子どもたちとともに地域開発を進める、国連に公認・登録された国際NGO。子どもや家族、地域の人々が、人間としての基本的な生活条件を備え、社会活動に参加し、自立を達成できるよう支援している。ペアレント(援助する人)とチャイルド(援助される側の子ども)がこのNGOをとおして、手紙をやり取りしたり、コミュニティを訪問するなどできるのが特徴。

会社概要

会社(団体)名 NPO法人カルミアネット
URL http://www.kalmia.jp/
創業 2000年2月2日
設立 2002年6月4日
業務内容 超初心者を対象としたパソコン教室

(祢津 順子さんの場合)

起業のきっかけ、動機

参加したパソコンボランティア(パソボラ)で、脳性麻痺のために話すことができず、外出は電動車イスを利用されている同年齢の女性のパソボラ仲間と出会い、人生が一変しました。意思伝達方法は文字盤とメール、そして顔の表情だけでしたが、彼女はパソコンを通じて社会に参加し、自分のホームページで自己表現をしていきいき暮らしていました。そんな彼女などとの出会いから、これからの時代は障害のあるなしにかかわらず、外出機会の少ない高齢者にもパソコンは大切なツールになると確信しました。しかし、肝心の熟年世代にわかりやすく説明してくれるパソコン教室がない。しかも受講料は高額。なんとかできないものかと思っていた矢先に、パソコンインストラクターの仕事をすることになりました。ところが、教えることはマニュアルどおりに限定され、決められた時間内で習得できてもできなくても卒業させてしまい、個人対応は許されませんでした。生徒さんから「教室にあるパソコンと、自宅にあるパソコンでは機種が違うので、なかなか操作が覚えられない」という声も聞き、それなら自分のノートパソコンを持参してもらい納得がいくまで、とことんお付き合いのできるような教室があったらいいはず。ないのなら自分でつくろうと思い、起業を決心しました。

起業までに準備したこと

ノートパソコンを購入したくらいでしょうか。あとは、パソコン教室を開く公共施設を探していったことです。

起業時に一番苦労したこと

宣伝方法がまったくわからなかったことです。普通の主婦ですから、まとまった資金もなく、教室の集客につながるようなコネもないまま、起業を思い立ってしまったものですから大変でした。そんな時、いつものように広報誌などが置いてあるスタンドで「渋谷区広報」を取って、電車で眺めていました。そこで、区民コーナーの会員募集の欄が目に留まったのです。「そうだ、ここに載せてもらおう」と思い立ち、さっそく区役所の広報へ依頼に行きました。ところが、今ほどノートパソコンが一般的ではない頃でしたので、「安く教室を開催して、悪徳な商売をするのでは?」という疑いの目で見られたりして……。広報の担当者に、何度も頭を下げて、私の熱意と人柄を見てもらい、その結果、広報誌に無料で掲載してもらえることになりました。おかげで、集客することができました。

だからうまく起業できた!…その一番の理由

一言でいえば、あきらめなかったことでしょう。資金もコネも場所もないと、ないないづくしでしたが、私にはアイデアがありました。資金がないのなら、生徒に自分のノートパソコンを持参してもらえば、設備投資費がゼロになるうえに、自分のパソコンなので覚えも早い。コネがないのなら、これから人脈を広げてコネをつくっていけばいい。場所がないなら、公共施設を借りれば安くなるうえに信用にもつながる。そうやって、マイナスをプラスに変えるよう発想を転換しました。ないないづくしでも、発想を変えれば弱みが強みになりますから、発想転換は起業には、とっても大切なことだといえます。

起業時の環境(友人や家族の協力他)

子どもがまだ幼い頃から、夫にも娘たちにも「ママはね、そのうち仕事をするんだからね」と呪文のように言い聞かせていました。ですから、仕事を再開する時も、起業する時も特別なことは何もなく、当然のように家事も手伝ってくれましたし、時には娘たちがパソコン教室に顔を出して手伝ってくれることもあります。また、事業を一緒に行っているメンバーも思いは一緒でしたし、メンバーの娘さんたちが手伝ってくれることも。どうなるかもわからないような私の起業に、みんなよくついてきてくれたと感謝しています。

最初のお客さんと営業方法

営業方法は、渋谷区の広報誌に無料で掲載してもらって集客につなげました。それで受講してくれた方が最初のお客さまです。広報誌に掲載した数行の募集記事を小さくくり抜いて、それを持参してくださった第1期の会員とは、現在でもいい仲が続いており、月1回、年2回の親睦会にも参加いただいています。

起業の際の重要ポイント

資金なし、コネなし、場所なしのないないづくしでも、マイナスをプラスに変える発想転換が大事です。また、失敗してもしょげ返るのではなく、反省のチャンスとここでも前向きにとらえることが大切です。「時の運」をとらえるためにあちらこちらへアンテナを張り巡らせ、チャンスを見逃さないこと。チャンスと思ったらすぐ行動できるよう、自分の力を信じて進むことです。それでもし方向が間違ったら、迅速に中止する潔さも大切だと思います。

役に立った情報源や相談先

起業前に、起業家ネットワーク「キープラネット」に入会しました。そこですぐにメールマガジン編集長を引き受け、結果的に8年ほど編集長をしました。その経験はカルミアネットもメールマガジンを配信することなった時にとても役立ちました。また、カルミアネットの会員数が100人になった頃、体制を整えようと、法人化を思い立ちました。NPO法人、有限、株式……といろいろな法人スタイルを考えるきっかけになったのが、このキープラネットの「NPOとは?」というセミナーでした。そこで、NPO法人としての起業のすべてを学ばせてもらったと思っています。

開業資金

2000円。受講希望者向けの説明会を開いた時の費用です。東京都渋谷区にある公共施設の貸会議室代が1500円。配布資料の印刷代が500円でした。これだけでも、知恵を絞れば、パソコン教室はできるのです。

活動拠点(事務所・店など)

教室として使用しているのは、東京都渋谷区にある公共施設「東京ウィメンズプラザ」と、川崎市にある「新百合21ホール」などの2カ所です。

起業時の管理体制の整備(税理士、弁護士、弁理士など)

特にお願いしていません。経理に関しては、行政が運営している「NPO相談センター」の無料相談所に何度も通って覚えました。

起業後の転機

NPO法人を設立しよう、と思った時が一番の転機です。もともと利益だけを追求する事業をするつもりではありませんでしたし、ボランティア経験も多かったことから、社会に貢献したいという思いも強かったのです。それに、カルミアネットのパソコン教室にくる方は高齢者が多いのですが、卒業しても会員の皆さんとの関係が続いていくうちに、単なるパソコン教室ではなく、高齢の方々の居場所づくりにもなっていると考えるようになりました。そこで、2001年夏、卒業生が100人へとコミュニティが大きくなったことを機会に、個人事業主から法人への転向を検討しました。NPO法人の特性を調べていく中で、営利を目的とせず、行政や企業が提供しにくいサービスを提供するというNPO法人は、私たちの活動そのものだと行き着いたんです。NPO法人なら、設立資金もかからないし、社会的な信用力もつきます。そうしてNPO法人になったことで、カルミアネット全体の目標は、社会貢献だと方向性が定まりました。また、卒業生の何人かにNPO法人の役員になってもらったのですが、それによって会員同士の結束も強くなり、会員みんなでつくるNPOだという意識も高まったと感じています。

起業して自分が成長したと感じたこと

火事場のばか力や最後の踏ん張りがきくようになったことです。最終的な責任を負わないといけない立場なので、逃げられません。一度、ひどいクレームをいう人に遭ったことがあり、教室として借りている公共施設側にも迷惑をかけました。でも、ピンチはチャンスだと発想を転換して、施設側には誠意を持って状況を話したり、クレームをいってきた人に対しても毅然とした態度で対応して、トラブルを解決しました。その時から度胸がつき、「何があっても乗り越えてみせる」という底力がついたと思います。

起業を志す人への一言アドバイス

起業家になるためのノウハウ本を読みあさり、何も前に進まないよりも、まずは自分が進みたい方向が見えてきたら、一歩前に進んでみることです。方向性が間違っていなかったら、その途中で不思議と必要なものが必ず必要なタイミングで目の前に現れてきます。また、仕事は何もかも自分でこなそう、とは決して思わないほうがいいです。計算が苦手なら得意な人にしてもらう。営業がどうも苦手だという人は、営業が得意な人にしてもらう。苦手な分野は最初からしないことです。その分、もっと大きな将来の展望を描いて、そこに向かっていくには何が必要なのかを考えることのほうが重要です。

気分転換のしかた

毎日たとえ短時間でも、できるだけスポーツクラブにいってエアロビクス、水泳、ヨガ、ストレッチをしています。体を動かすと、頭もスッキリしますから。これが一番の気分転換です。

その他伝えたいことなど

女性が起業する場合、「家庭か、仕事か」と選択しないといけない場面もあると思いますが、どちらかを選択するのではなく、全部手に入れたいと思うなら、ひとつもあきらめず、全部手に入れましょう。そのためには周りの人を上手に巻き込んでいくことです。家庭、仕事、出産、育児、子どもの教育、親の介護……。人生にはたくさんの出来事が待ち構えていますし、それを何もかも自分ひとりで背負うのは疲れてしまいます。意地を張るのではなく、できない時には周囲に助けてもらいながら、自然体で生きていきましょう。そのほうが楽ですから。

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