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家族向け日帰り温泉

都道府県鹿児島県 年代30代 業種旅行
 家族温泉 野の香
[ 女将 ]
今奈良 恵 さん

今奈良恵さんが温泉施設立ち上げを決心したのは、源泉を所有している祖父の強い希望がきっかけでした。数々の難問を乗り越えて開業した強さは、訪れる人への癒しの原動力でもあります。

起業したとき

仕事の経験
結婚
子ども
生かさなかった していなかった いなかった

プロフィール

1972年12月、温泉保養都市・指宿に生まれる。高校卒業後、一部上場の化粧品会社に4年間勤め、その後地元のホテルに勤める。ホテルの調理場を見ているうちに料理人になりたいという夢が生まれ、7年間鹿児島で修行し開業準備で指宿に戻ったが、倒れた祖父からの「みかん山の源泉を甦らせてほしい」という言葉を受け、温泉施設開業に向け奮闘。さまざまな苦労を乗り越え、2004年10月に家族温泉“野の香”誕生

起業年表

年齢 西暦 主な活動
18歳
1991年
地元の高校を卒業後、大阪の化粧品会社に就職 
21歳 1994年 帰郷。地元のホテルのフロント課に入社 
22歳 1995年 ホテルの調理場を見ているうち料理人に憧れ料理の道へ進む。ホテルを退職後、鹿児島市内の飲食店に勤める 
29歳 2002年 7年間飲食店で勤め念願だった指宿での開業の為、帰郷。時を同じくして、現在の野の香の土地と源泉の持ち主だった祖父が倒れ入院。自分の夢をいったん白紙にもどし、祖父の希望をかなえようと、温泉の復活を決意 
31歳 2004年 家族温泉野の香オープン 
34歳 2007年 3周年を迎える 

起業ストーリー

運命を感じた温泉施設立ち上げ

ホテル勤めの中で調理場を見ているうちに、料理人になりたいと夢を抱くようになった今奈良さん。地元で開業したくて、7年間の修行をして、指宿に戻りました。
しかし、店舗探しの最中に祖父が倒れ、「みかん畑の温熱として利用されていた温泉の源泉を甦らせてほしい」と頻繁に言うようになりました。飲食店がしたいからと断っていた今奈良さんでしたが、日に日に弱っていく祖父を見ているうち、話だけでも聞いてみようと、保健所に行ってみました。そこで祖父の温泉の湧き出た日が、今奈良さんの誕生日とちょうど一ヶ月違いであることを知り、その時、何か運命的なものを直感で感じ、温泉施設の起業を決心したのです。

さまざまな問題を負けずに乗り越えてきた

決心はしたものの、実際に温泉施設を開業するまでには、さまざまな難問が待っていました。
山間で水も電気もない場所。水源地よりも高い位置にあるので水道が上がらないため、井戸水を掘削。また、林道沿いで商業施設は開業できないので急いで申請をしましたが、それが通るまでに時間がかかりました。
金策でも苦労しました。事業計画を携えて商工会議所を始め県庁、公庫等でどんなに懇願しても、特殊公衆浴場に属する為、融資が受けられないという返事ばかりでした。結局、飲食店開業の為の資金と、30年間自営業をしていた父の信用で、銀行から融資を受けることができました。
もう1つ、両親や親戚を含めた周囲の反対というのもありました。指宿は「砂蒸し」で有名な温泉処。蛇口をひねると温泉が出てくる「配湯」というシステムがあり、一般の公衆浴場は数え切れないほどあります。商売にはならないのでは、というのが反対の理由でした。
皆を説得するために、街頭アンケートや交通量調査も行い、貸切の家族温泉を作ることを納得してもらえたのです。

夢はまだまだ続く

2年半の構想と準備の末、ようやく完成した「野の香」。「野の香」は癒しをテーマにスタッフの育成に力を入れています。今、目指しているのは、男女別の公衆浴場を2店舗目として作ること。
それが軌道にのったら、以前からやりたかった飲食店を開くのが夢。
起業を目指す人たちに向けて、「“好きこそものの上手なれ”という言葉どおりだと思いますので、やってみたいならがんばってほしい」とエールをくださいました。

会社概要

会社(団体)名 家族温泉 野の香
URL http://www.nonoka-onsen.com/
創業 2004年10月15日
業務内容 貸切温泉(特殊公衆浴場)

(今奈良 恵さんの場合)

起業のきっかけ、動機

地元での開業を夢みて、7年間の調理の修行の末、指宿に帰りました。しかし開業準備中に現在の「野の香」の温泉を所有していた祖父が体調を崩し、開業準備の傍ら祖父の介護をするようになりました。
祖父は「あの温泉はいい温泉だから何かしてみないか」と頻繁に言うようになりました。けれど、その時は「飲食店がしたいから」と断っていたのです。しかし、目の前で日に日に弱っていく祖父を見て、「私に何か出来ないか」と思うようになったのです。そんな時、足を運んだ保健所で、祖父の温泉が湧き出た日が、私の誕生日とちょうど1ヶ月違いであることを知りました。今考えてみるとなぜそう感じたのかと不思議なのですが、その時は、何か運命的なものを感じ、起業を決意したのです。

起業までに準備したこと

野の香は山間で水も電気もなく、本当に何もない場所からのスタートでした。水源地より高い位置にあるので水道が上がらないため、井戸水を掘削しましたが、なかなか思うようにいかず、祈る毎日が続きました。水の確保に成功したときは、本当に嬉しかったです。
保健所では30年ぶりの新規温泉施設開業のため、詳しい知識のある職員の方が定年になっており、営業許可の申請にも苦労しました。地元以外の保健所の担当者に色々と聞きながら勉強しましたが、みなさん協力してくださいました。
「『どこにも無い温泉』を作りたい」という強い思い入れがあり、こだわったのが露天風呂でした。
阿蘇の溶岩石を使って作ったお風呂。宮崎県でしか取れない紫雲石を使って作ったお風呂。信楽焼の陶器のお風呂。全て現地調達しました。
そして一番こだわったのが、鹿児島ならではのお風呂で、焼酎を蒸留するときに使う「蒸留樽」を浴槽にした露天風呂。「蒸留樽」を作ってくれる職人さんが、なかなか見つからず、ようやく探し当てたのですが、「お風呂用には作れない」と最初は断られてしまいました。
私は「どうしても諦められない、私の温泉には、どうしても樽が必要なんだ」という強い意思と熱意で何度もお願いし、やっと作ってもらうことができたのです。

起業時に一番苦労したこと

事業計画書を携え商工会議所を始め県庁、公庫等でどんなに懇願しても、特殊公衆浴場に属する為、融資が受けられないという返事ばかりでした。結局、飲食店開業の為の資金と、長年自営業をしていた父の信用で、銀行から融資を受けることができました。
もう1つ、両親を含めた周囲の反対というのもありました。指宿は「砂蒸し」で有名な温泉処。蛇口をひねると温泉が出てくる「配湯」というシステムがあり、一般の公衆浴場は数え切れないほどあります。商売にはならないのではと言われました。それなら指宿には無い温泉、貸切風呂を作るしかない、と私は思いました。
皆を説得するために、街頭アンケートや交通量調査も行い、その結果、たくさんの方が貸切の温泉に興味を持っているということが分かり、反対していた両親や親戚に納得してもらえました。

だからうまく起業できた!…その一番の理由

「女性である」ということが、とても強みになったと思います。
起業を思い立ってから、会う方は全て男性ばかりでした。最初は私の顔を見て、開業計画書もあまり真剣に見てもらえませんでした。大工、庭師など、いわゆる「男社会」の職人さん達にも、最初はなかなか受け入れてもらえませんでした。
けれど、今思い返すと、それをバネに、がんばってやってこれたのだと思います。
今は、開業時から知り合いになった男性の方達からも「がんばってるね」と言ってもらえるようになり、温泉の宣伝もしてくれるようになりました。
そして、最初はなかなか取り合ってくれなかった「蒸留樽」の職人さんも「女性なのに、がんばってるね」と励ましてくれてます。今では、私の気持ちをとてもよく理解してくれます。受注先の焼酎の会社で一緒に交渉などもしてくれるようになりました。
そして、鹿児島の起業している女性のグループ「さつま女性起業家塾」の方々と出会い、一緒に勉強できたこと、「女性の起業した店」としてメディアでも取り上げてくれること、などです。
始めは何で女なんかに生まれたのだろうと悔やんだ時もありましたが、今は女に生まれて良かったと、心から思います。

起業時の環境(友人や家族の協力他)

開業に当たり両親が全面的に協力してくれました。
やはり、一人では何もできません。いろいろな人に支えられ、オープンを迎えることができました。

最初のお客さんと営業方法

雑誌社に営業をしました。また、オープン3日前に新聞の広告をうち、オープン前日に鹿児島市内の繁華街でチラシを配布しました。

起業の際の重要ポイント

自分の体が資本。精神的に不安定にもなりやすいので、体調に気をつけることです。

役に立った情報源や相談先

「さつま女性起業家塾」やかごしま産業支援センターの先生方。その他、身近にいる方からいろいろな情報をいただきました。

開業資金

飲食店の独立資金に貯めていた貯金を元手に国や県の制度を使い融資を希望していましたが、特殊公衆浴場ということで適用されませんでした。そこで、30年間魚屋を営んでいた父にお願いし、父名義で銀行から借りて貰いました。「野の香」のオーナーは父です。

活動拠点(事務所・店など)

野の香

起業時の管理体制の整備(税理士、弁護士、弁理士など)

開店当初はすべて一人でしていました。現在は会計士を入れています。

起業後の転機

起業時に応援してくれていた大事な友人と離れることになり、一人ですべてやらなければならないと感じたときが、転機だったかもしれません。

起業して自分が成長したと感じたこと

感謝の気持ちがとても大きくなりました。

起業を志す人への一言アドバイス

店を開くことで私が思うのは、「どれだけ安いコストで店を作るか」ではなく、「どれだけお客様のいらっしゃる店を作れるか」だと思っています。お金を掛ければお客様がいらっしゃる店になるわけではありません。いかにターゲットのニーズにあった店を作れるかだと思うのです。
私は、飲食店を開くという夢に向かっていた修業のころ、朝は新聞配達、昼は喫茶店、昼過ぎから別の飲食店に勤めていました。飲食店がお休みの日はスナックにアルバイトにも行きました。
夢に突き進んでいたので特に苦労とは思っていませんが、一生懸命がんばっていたらきっと形になると思います。

気分転換のしかた

一人きりの時間を作ったり、掃除をしていると、気分転換になります。

その他伝えたいことなど

開業からもうすぐ3年が経過しますが、現在スタッフの育成に力を入れています。
開業準備中、50件以上の施設を見て回りましたが、繁盛しているところとしていないところの違いがはっきりしていました。繁盛している店のスタッフはみんなキビキビとそして生き生きと働いていました。笑顔も素敵で身も心も綺麗になったようなそんな気がしました。
野の香は、癒しをテーマに店作りをしています。
「空調バランスの取れた居心地のいい空間、魅力的でゆったりとくつろげる休憩室、店にぴったりとあった計算し尽くされたBGM、遊び心とセンスある小物たち、行き届いた清掃と清潔感のあるトイレ…」本当挙げたらきりがないくらいあります。しかし、「いらっしゃいませ」と迎える笑顔が最高の癒しで、雰囲気のいい室内と飾られている和の雑貨たちはただのトッピングに過ぎません。一番の癒しは“人”であると私は思っています。


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