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ITを駆使して、幅広くビジネス展開

都道府県岩手県 年代30代 業種Webサイト
 株式会社惣兵衛
[ 代表取締役 ]
畠山 さゆり さん

ITと農業。この一見関係ないものをつなげることが、畠山さゆりさんの起業のスタートでした。評判となったコンテンツ。そしてTV番組やCMの企画制作、無農薬米の販売、レストラン経営…と、挑戦は続きます。

起業したとき

仕事の経験
結婚
子ども
生かした していた いた

プロフィール

専門学校卒業後、京セラ(株)、(株)日本DECへ勤務。結婚、出産を経るが、父の逝去後に一家で岩手県花巻市の実家に戻る。独学で制作した実家の農家のHPが評判となり、各種メディアにとりあげられる。プロバイダに就職。SOHOで独立し、コンテンツ制作を中心とした企画制作会社ビークリエイティブ開業。オリジナルブランド無農薬ひとめぼれ惣兵衛米ネット販売開始。株式会社惣兵衛設立。

起業年表

年齢 西暦 主な活動
20歳
1984年
専門学校卒業。京セラ(株)入社 
23歳 1987年 京セラ(株)退社。(株)日本DEC入社 
26歳 1990年 (株)日本DEC退社。結婚。結婚直後、夫の実家の家業倒産。流産、借金を背負う  
29歳 1993年 借金完済。父不治の病に倒れる。長男出産 
31歳 1996年 前年に父逝去。次男を出産し、一家4人無職で実家にユーターン。実家の農家のHPを独学で制作。各種メディアにとりあげられる 
32歳 1997年 プロバイダに就職 
35歳 2000年 SOHOで独立 ビークリエイティブ 
37歳 2002年 事務所をかまえる 
40歳 2004年 オリジナルブランド無農薬ひとめぼれ惣兵衛米ネット販売開始 
41歳 2005年 日経ホーム出版社主催 日経ウーマンオブザイヤー2006にてキャリアクリエイト部門第7位 
42歳 2006年 全国商工会議所女性部 第5回女性起業家大賞グロース部門奨励賞。株式会社 惣兵衛設立 

起業ストーリー

ITと農業の融合から見えてきたビジネスチャンス

2006年12月に、自社を法人化した畠山さゆりさんの仕事は、インターネットのホームページやテレビCMの企画・制作、無農薬米の栽培・販売、マクロビオティックレストラン経営(2007年5月〜)と、実に多彩です。そもそも、ITと農業(一次産業)の融合こそが、畠山さんがいち早く着目したビジネスチャンスだったのではないでしょうか。
「ただ、私にとっては必然的な流れだったんです。父の死をきっかけに、東京から実家のある花巻(岩手県)に戻り、家業の農業を手伝うつもりでした。ところが、お米が安い、農家の後継ぎがいない、というような理由で、農業の暗い側面ばかりが目についてしまって…、それで、農業の楽しさをアピールするために、パソコンを購入して実家のホームページを独学で作ってみたんです」
これが面白いと評判になり、次々とメディアに取り上げられます。なにしろ、畠山さんが最初にホームページを作った1996年は、インターネット元年と言われる年で、やっと一般家庭に普及し始めたばかりの年でした。以降、畠山さんは、コンテンツ制作の道に進むことに。プロバイダに3年間勤務した後、SOHOで独立してビークリエイティブを開業します。
さらに2年後、事務所を構えると、今度はブロードバンド時代を見越した東北弁のインターネットTV「JENGO-TV JAPAN」を立ち上げ、一躍話題の人となりました。

新しい方法を生み出すこと

「プロダクションの下請けをお願いしたり、飛び込みで営業するといった、従来の営業スタイルはしないと決めていました。既存の方法をとらないのなら、新しい方法を編み出す必要があります。私の場合は、最初につくったホームページの成功体験を生かして、得意なオリジナルコンテンツを次々と発表したことです。それがメディアに取り上げられて、さらに仕事が来るという“良い循環”をつくりました。とにかく自分の感覚を信じて、独学でやってきたんです」
そう語る畠山さんが、過去に制作した企業コンテンツは30社以上。地元テレビの番組制作やCM制作なども数多く手がけてきました。
こうした華やかな活躍の一方、亡くなったお父様の意志を継ぐべく、農業にも目を向けます。小さい頃から、畑で採れたての野菜を食べて育った畠山さんは、東京に出て初めて自分が恵まれた食環境だったことに気づかされます。
「スーパーで売られている野菜を見て、いったいどこで採れて、どうやって作られているんだろうと思いました。父が誇りにしていた農業を通して、安心して食べられるものを提供したかったんです」
そこで、地元農家の協力を得て、オリジナルブランド「無農薬ひとめぼれ惣兵衛米」が誕生。これもインターネットで宣伝・販売し、すぐに完売させてしまいます。

夢を形に変えていくために

まさに順風満帆を絵に描いたような畠山さんですが、その秘訣はどこにあるのでしょう?
「自分のポリシーやスタイルに妥協しないことです。あとは、楽なほうに流れようとせず、不安や恐怖を受け入れつつも、常に新しいチャレンジができる態勢を築いてきたことでしょうか」
畠山さんは、2006年12月に、株式会社惣兵衛を設立しましたが、お米のブランドにもなっている、この惣兵衛という名前については、こだわりがあるのだとか。
「実家の当主が代々受け継いできた名前なので、これしかないって思ったんです。株式会社惣兵衛の傘下に、ビークリエイティブや無農薬米生産販売などの既存事業や、新事業が置かれる形で展開しています」
そして、新たに挑戦する新事業が、マクロビオティックレストラン経営です。
「無農薬ひとめぼれ惣兵衛米のホームページで、多くの人に玄米の良さをわかってもらおうと、玄米レシピを紹介しているんですが、だったら実際に料理を食べていただこうということで、レストランのオープンを決めました」
着実に夢を形にしている畠山さんが、この10年来、毎日やっていることがあります。それは、寝る前に、目標や、やりたいことを具体的に紙に書くことなのだとか。
「起業は夢だけじゃだめで、具体化しなくてはいけません。数値を書いたり、図を描いたり、実際に書くことで実現性が出てくるのではないでしょうか」
頭の中にあるものを引き出して、展開や到達点を自分の目で確認していくことが、夢の実現への第一歩なのかもしれません。

会社概要

会社(団体)名 株式会社惣兵衛
URL http://bcac.jp/
創業 2000年3月1日
設立 2006年12月28日
業務内容 メディア全般の企画制作、オリジナルブランド米販売、マクロビオティックレストラン経営(2007.5.1〜)

(畠山 さゆりさんの場合)

起業のきっかけ、動機

父の死をきっかけに夫と子ども2人(当時2歳、0歳)と全員無職で私の実家花巻にユーターン。当時1996年は、インターネット元年と呼ばれネットが一般家庭に普及しだした年。外資系会社勤務時に支社間がネットワーキングされていたのであの世界が一般的になったら世の中変わりそう!と実感。パソコンを購入し、実家の農家をPRするHPを独学で作成。おもしろいと各種メディアにとりあげられ、以後コンテンツ制作の道に進みました。3年の勤務を経てもっと自分の判断で仕事をしたくなり独立しました。

起業までに準備したこと

自宅でも作業ができるようにパソコンや周辺機器をこつこつ買い揃えた。

起業時に一番苦労したこと

苦労したという思い出がないです。苦労もあったかもしれませんが、後から思えば必要なことだったのではないかと思います。

だからうまく起業できた!…その一番の理由

自分のポリシー、スタイルに妥協しなかったことです。私は32歳で経験のなかったコンテンツ制作という新しい分野に飛び込みました。就職した会社でみんなの発想はそれほど面白くないなと感じていましたが(失礼)、会社員でいるかぎり、自分がどんなにいいと思ったプランでも上司がOKしないと世にでないという限界を感じ、思い切って独立しました。

起業時の環境(友人や家族の協力他)

自宅の応接間を仕事場にしてスタートした、いわゆるSOHOです。時間の融通がきいたので家事や子育てと仕事を両立できました。とはいうものの、同居していた実母、夫の協力は不可欠でした。感謝。

最初のお客さんと営業方法

プロダクションの下請けをお願いしたり、とびこみで企業に「お願い営業」するスタイルはしない(できないし、やりたくない)と決めました。最初のHPの成功体験を生かしました。つまり、自分の得意なオリジナルコンテンツを発表し、それが各種メディアにとりあげられ、それをみた人から仕事依頼がくるというよい循環スタイルです。2002年に、ブロードバンド時代を見越した東北弁のインターネットTV「JENGO-TV JAPAN」を立ち上げ、一躍話題の人となりトントン拍子に仕事につながりました。

起業の際の重要ポイント

やはり、世間の既成概念に負けずに自分のスタイルをどこまで貫けるかということです。非常に強い心がないと難しい。逆にいえば、強い信念とスタイルで芯がぶれないかどうかが鍵です。

役に立った情報源や相談先

就職してほどなく産学官メンバーで構成する「マルチメディア研究会」に所属しました。コンテンツ分野での情報交換に非常に役立ちました。会社で認められなくても、ここの構成員に「おもしろい」と評価されたので、価値観を会社内だけにゆだねなかったこともよかったと思います。そのとき知り合ったあるプロダクションとは今でもよくコラボして、ビジネスパートナーとして良いおつきあいが続いています。

開業資金

必要最低限のものは揃っていたので特にありません。ギャラが入る都度、設備投資にまわしました。

活動拠点(事務所・店など)

独立当初から丸2年間はSOHO。3年目に花巻市のビジネスインキュベート施設に入居しました。

起業時の管理体制の整備(税理士、弁護士、弁理士など)

経理はある程度できたのでパソコンで記帳し、申告時は税務署で書面をチェックしてもらいました。

起業後の転機

3年目にオフィスを構えて売り上げが倍になりました。その後1年ごとに1人づつスタッフを増員し、今年は新卒も採用して、人材育成にもチャレンジしています。4年(2004年)目にオリジナルブランド無農薬ひとめぼれ惣兵衛米のネット販売から、マクロビオティックに目覚めました。2006年会社を法人化。2007年には新事務所を建設し、隣接でマクロビオティックレストランをオープン予定です。

起業して自分が成長したと感じたこと

常に新雪の上に一歩踏み出すことを自分に課してきました。それはともすると楽なほうに流れて守りに入りそうになる弱い自分を叱咤激励するためです。そのおかげで不安や恐怖を受け入れつつも新しいチャレンジができる体勢ができました。
組織づくりやお客様との折衝など、困難だったり、一見トラブルに思えたりすることもすべては自分の魂を磨くチャンスであると、捉えることができるようになってきました。自分の成長に「会社経営」ほど、うってつけのものはないと思います。
自分の今後の人生の使命も起業を通じてわかってきた気がします。ますます人生がエキサイティングと感じています。

起業を志す人への一言アドバイス

寝食を忘れるほど没頭できて苦労も苦労と感じないと確信できれば半分はOK!
あとの半分はその大好きなことをどう収入に結びつけるか考えることです。

気分転換のしかた

ヨガをして、頭脳に集中する「気」を、ハートにおろす作業をします。
料理、掃除などの家事。読書。子どものスポーツ少年団活動…など、仕事以外の時間は完全にモードチェンジします。


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