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医療子育て相談・代替医療

都道府県東京都 年代30代 業種心理・医療
 えなのさとクリニック 
[ 代表 ]
福島 幸江 さん

西洋医学・東洋医学・ホメオパシーなどの代替医療を適切に使い分けながら母と子の外来・女性外来「えなのさとクリニック」を開いている医師・福島幸江さん。転向のきっかけは、ご自分の産後うつと育児の経験でした。

起業したとき

仕事の経験
結婚
子ども
生かした していた いた

プロフィール

大学医学部卒業後、麻酔科医局へ入局。結婚後も夜勤を含め精力的に仕事をこなすが、第1子妊娠で肩叩きに合い退職。その後も非常勤医師や漢方クリニックでの仕事を続けるも、出産後に産後うつに。自分の経験や知識を活かして他の母子や女性の役に立ちたいとホメオパシー等さまざまな勉強をし、2004年に母と子の外来・女性外来「えなのさとクリニック」開業。麻酔科専門医、ホメオパシー専門医、東方医学会中医学講習・鍼灸講習修了。

起業年表

年齢 西暦 主な活動
24歳
1992年
大学医学部卒業。大学麻酔科医局入局 
26歳 1994年 結婚。ばりばりの麻酔科医として当直等もこなす 
29歳 1997年 第1子妊娠報告とともに麻酔科医局長より「大変でしょうからもう来なくていいよ」と言われる。漢方クリニックで勉強を開始 
34歳 2001年 第2子誕生。出産1週間後よりホメオパシー医学会1期生として講習に参加、ホメオパシー認定医を取得 
35歳 2003年 某クリニックで「母と子の外来」を開く 
36歳 2004年 10年目の結婚記念日に「えなのさとクリニック」(母と子の外来、女性外来)を開業。同時にショップえなのさともオープン 
38歳 2006年 ホメオパシー専門医を取得 

起業ストーリー

産後うつの経験から生まれた母と子の外来

大学病院の麻酔科医師としてばりばり働いていた福島さん。結婚してからも当直も含め精力的に働いていました。その生活が変わり始めたのは、第1子妊娠報告をしてから。医局長の「大変でしょうからもう来なくていいよ」という言葉を受け、将来に向けて考えた末、患者さん1人1人を全人的にみられるようになるためには東洋医学だと思い、麻酔科医として病院勤務のかたわら漢方クリニックで勉強をすることにしました。
年が開け、漢方クリニックで勉強を始めてまもなく、出産の日を迎えました。しかしそこからが、福島さんの模索期間の始まりでした。仕事や家事、育児までも思い通りにならない、せっかくあんなに勉強をしてたくさんの人にお世話になったのに、このままでいいのだろうか…すっかり産後うつになってしまったのです。育児を通して、苦しさも含め新しい世界を知った福島さんは、自分の経験や知識が他の母子や女性にも役に立つのではないかと考え始めました。

ピンチを転機と受け止め、クリニック開業

第2子出産の1週間後には、ホメオパシー医学会1期生として講習に参加、認定医の資格を取得。その後、あるクリニックの中で“母と子の外来”を開かせてもらうことになりました。しかし、しばらくしてまた大きな転機がきます。外来には患者さん達が来てくださるようになっていたのに、クリニックの方針変更により、突然に閉鎖を言い渡されたのです。
「自分のクリニックを開こう」と決心した後は、まさに導かれるような進み具合でした。「どうしたら開業できるのか何もわからない」と飛び込んでみた区の窓口で、施設の最低基準や必要な手続きについて教えてもらえ、「公園のそばの明るい場所がいいな」と歩いていたら、公園の前のマンションに空き室の張り紙が。10年目の結婚記念日に「えなのさとクリニック」(母と子の外来・女性外来)と、併設で育児グッズを扱う「えなのさとショップ」がオープンしました。なんと、決心から実際のオープン日まで、1週間弱だったそうです。

バックアップ体制を作り、自分と医療を見つめつづける

経理事務などはやったことがなかったので会計士に相談、パソコンでの事務作業やWEBについてはプロの友人に頼む、受付や子育てグッズの製作はパートで手伝ってくれる人を頼むなど、バックアップ体制もすぐに作りました。オープン後1年間は自転車操業だったそうですが、他の病院での仕事も非常勤で続けていたため生活費に不安はなかったそうです。
2006年にはホメオパシー専門医を取得。この間、たくさんの患者さんと出会う中で、自分自身も教えられ見つめ直すことができたといいいます。そして、“症状をとろうとすること”から“患者自身が原因に向き合い学ぶ姿勢を持てるように少しだけお手伝いすれば自己治癒力が出てくる”と自分の立ち位置を変えてからは、一段と外来の雰囲気も変わりました。
女性であるみなさんへ福島さんからのメッセージをいただきました。「その時にできることを淡々と一生懸命やっていただけです。子どもたちがいなかったら、この外来はありませんでした。普通なら足かせと思えるようなことも、何もマイナスにはなりません。必ず学びがあり、プラスに繋がります。いつも感謝しながら明るく楽しく進むだけです」

会社概要

会社(団体)名 えなのさとクリニック 
URL http://www13.plala.or.jp/hahatoko/
創業 2003年4月
業務内容 医療子育て相談、代替医療の処方、予防医学の普及、子育てグッズ販売

(福島 幸江さんの場合)

起業のきっかけ、動機

第1子の出産、育児につまづき、苦労したこと。

起業までに準備したこと

漢方、ホメオパシー、フラワーエッセンスなどの代替医療の勉強。お母さんと子どもがほっとできるスペースを確保。

起業時に一番苦労したこと

経理などの事務仕事をしたことがなかったので、戸惑った。

だからうまく起業できた!…その一番の理由

頭でいろいろ考えたり悩んだりせずに、これは天職だと信じられたこと。いろいろなことが用意されていたかのようにうまくことが運びました。

起業時の環境(友人や家族の協力他)

コンピューター関係の仕事を高校時代からの親友が引き受けてくれました。家計は夫の収入と、自分も他の病院のパートで収入があり、心配がありませんでした。

最初のお客さんと営業方法

出産後に引き受けた育児サークルの会報誌に開業記事を出し、それをみて来てくれました。その後は口コミがほとんど。

起業の際の重要ポイント

不安、心配など考えず、迷わず。

役に立った情報源や相談先

区の開業窓口。

開業資金

100万円くらい。

活動拠点(事務所・店など)

クリニック(マンションの一室)。

起業時の管理体制の整備(税理士、弁護士、弁理士など)

会計士、コンピュータ担当など。

起業後の転機

2006年11月に、自分の中で、果たす役割・生きる道がはっきりしました。

起業して自分が成長したと感じたこと

完璧をめざさなくてもよいと気付いてから、生かされていること、食べるもの、家族、空気にも、全てのこと・人に感謝できるようになりました。

起業を志す人への一言アドバイス

これぞ天職と思えたら迷わず進むべき。

気分転換のしかた

瞑想。自分の子どもと接することが気分転換にもなっています。

その他伝えたいことなど

長男出産時のつまづきから、母と子を一緒に見てくれるクリニックの必要性を強く感じました。そしてこのつらい経験を生かして私にしかできないクリニックを作るんだとずっと強く心に思っていました。強く信じられた像は必ず実現するものだと思います。その間2回ほど首きりに近い体験がありましたが、夢を強く思い描くことで、一見マイナス要因に見えるものも必要な経験だったんだと思え、ステップアップできました。やはり強く夢を信じることだと思います。後はおのずとついてくる気がします。    


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