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イーコマースに関するコンサルティング・支援事業

都道府県神奈川県 年代30代 業種コンサルタント
 株式会社グリーゼ
[ 代表取締役 ]
込山 民子 さん

今やネットショップ界でその名を知らない人はいないのではというほど有名な込山民子さん。さまざまな新しい仕組みや事業を生みだしてきた込山さんの最初のきっかけは、ある小さな出来事だったそうです。

起業したとき

仕事の経験
結婚
子ども
生かさなかった していた いた

プロフィール

出産後しばらくして、専業主婦から在宅ワークを開始。1999年成功報酬によるネットショップ店長代行業(O.S.P.)という職種を考案する。2000年有限会社ウィンアンドウィンネット設立。イーコマースに関するコンサルティングの他、女性のためのオンライン通信講座、メールマガジン執筆請負などにも事業の幅を広げている。また、全国各地で数多くのネットショップセミナー講師、各種大賞の審査員なども務めている。

起業年表

年齢 西暦 主な活動
20歳
1984年
ソフトウェアハウス就職 
22歳 1986年 富士通関係の会社に転職 
26歳 1990年 フリーのシステムエンジニアに 
29歳 1993年 結婚 
31歳 1995年 第1子誕生、専業主婦に 
32歳 1996年 在宅ワーク開始 
33歳 1997年 NTT出版より『主婦と呼ばないで』出版 
34歳 1998年 第2子誕生 
35歳 1999年 O.S.P.(オンラインショップパートナーがJapan Bisiness Newsで「国内最新事例」として紹介される 
36歳 2000年 20世紀に勝ち残るオンラインショップセミナー開催(集客400人)。有限会社ウィンアンドウィンネット設立 
37歳 2001年 日経ウーマン誌選出「ウーマン・オブ・ザ・イヤー」ネット部門7位受賞 
38歳 2002年 ネットショップ運営支援塾「えとコミ塾」開設。『楽天ではやく儲かる徹底セミナー』出版 
40歳 2004年 沖縄事務所開設。女性のためのオンライン通信講座のポータルサイト「Pre*ProSchool」開設 
42歳 2006年 企業向けメールマガジン執筆請負事業「コトバの、チカラ」開始。非営利団体「日本ネットライター協会(JNWA)」設立 
43歳 2008年 有限会社ウィンアンドウィンネットを株式会社グリーゼへ名称変更 

起業ストーリー

すべての始まりは、専業主婦時代の新聞投稿から

子どもが産まれて専業主婦になった込山さんは、ある時、自分がTV漬けになっていることに気付き、愕然としました。もともとご近所や公園ママとのおしゃべりが好きなほうではなかったこともあり、「このままではダメだ」と。まずはリハビリのつもりで新聞の読者欄に投稿してみると、一発で掲載。うれしくて夫に報告したときに帰ってきた言葉は「それって金もらえんの?」。大切なものはお金だけではない、それならまず稼いで夫の年収を超えよう!と考えたのが、最初の動機でした。
SE時代の知人から「HP製作をやってみないか」という声がかかったのをチャンスに、勉強と仕事を開始。まだSOHOという呼び方もなかった時代に注目を浴び、「主婦と呼ばないで」という著書も出しました。しかし、2人目の子どもを出産した頃から、時代はITに。その流れの中でEC(オンライン上で物を販売)に出会ったのが、大きな転機となりました。

人のやっていないことを次々に

良い商品を持っていても「売るノウハウ」を持っていない人や企業に代わって「売れるサイト」を制作・運営するO.S.P.(オンラインショップパートナー)を考案。しかも成功報酬制の仕組み。これが記事になったところ、問合せが殺到しました。
更に、オンラインショップ界のカリスマと呼ばれる方々を講師に招いた400人規模のセミナーを開催。業界の注目を一気に集めました。
この成功を土台に法人化を果たし、ECコンサルを始めさまざまな事業を開始。2001年日経ウーマン「ウーマン・オブ・ザ・イヤー」ネット部門7位を受賞。
しかし、創業時の目標だった夫の年収は超えたものの、会社を運営しながら家族を養っていくには充分ではなく、2002年に「えとコミ塾」(ネットショップの売上を上げるスキルを教える塾)を共同で立ち上げてから「やっと食えるようになった」といいます。
そして、2004年に念願の沖縄事務所開設。ECを使った地域起こしや、女性のためのオンライン通信講座など、個性と経験を活かしてのさまざまな活動が花開きました。

成功の鍵は「ギブ&ギブン」と「情報発信」

2006年には新たに、企業向けメールマガジン執筆請負事業を開始。「会社を5年以上やってきて、自分が一番好きで強みなのは“書くこと”だとはっきりしたんです」と込山さん。ライターの教育・マネジメントをしながら自分自身もライティングや編集をする事業を、今後の柱としていきたいと語ります。
2008年6月には有限会社ウィンアンドウィンネットを「株式会社グリーゼ」に変更しました。
今後は、いままでの「事業ドメイン」であった「イーコマース」の分野にとどまらず、さらに活動の幅を広げていきたいと考えているそうです。
そして、創業時からいつも心がけているという「ギブ&ギブン」と「情報発信」の結果、今日も込山さんは信頼関係に結ばれたたくさんの人達と一緒に仕事をしています。

会社概要

会社(団体)名 株式会社グリーゼ
URL http://www.gliese.co.jp/
創業 1996年4月1日
設立 2000年
業務内容 メールマガジンの請負執筆事業、イーコマースに関するコンサルティング事業、通信教育事業

(込山 民子さんの場合)

起業のきっかけ、動機

子どもが産まれて専業主婦だった頃、ちょうどオウム真理教の事件があったこともあり毎日TVのワイドショー漬け。ふと「これではダメだ、社会に復帰しないと」と思い立ちました。リハビリのためにと新聞の読者欄に送った投稿が一発で取り上げられて、とてもうれしくて夫に報告した時に帰ってきた言葉は「それって金もらえんの?」。アイデンティティが不安定だった時期に人に認められたことがものすごくうれしかったのに、それが伝わらなかった。「じゃあ、金を稼げばいいんでしょ!」という怒りにも似た気持ちが、すべての出発点でした。

起業までに準備したこと

HP作成の学校へ行き、パソコン、スキャナ、パソコンデスクを購入しました。

起業時に一番苦労したこと

子どもがまだ授乳中だったので、育児との両立が最も大変でした。また、それまで専業主婦だったので、私がパソコンにかじりつきだしたことで、夫と家族への影響は大きかったです。

だからうまく起業できた!…その一番の理由

怒りのエネルギー。ここであきらめたら元どおり、元に戻りたくない、という気持ちが原動力でした。

起業時の環境(友人や家族の協力他)

夫についてはだましだまし、なんとか子どもの面倒をみてくれていました。
また、SE時代最後にやった仕事の上司にあたる方が、学校へ行かせてくれたり、ベビーシッター代を負担してくださったのが大きかったと思います。その方がいたから始められました。本当に感謝しています。

最初のお客さんと営業方法

フリーのSE時代、最後に一緒のプロジェクトをした会社が、環境を整えた上で仕事を発注してくださいました。

起業の際の重要ポイント

ギブ&ギブン。自分から動いて、まずは情報や労力を見返りを期待せず与え、役立つこと。そうやって人の繋がりや信頼関係ができて、次の仕事を呼んだり広がっていきます。

役に立った情報源や相談先

WOM(Women's Online Media Project)という非営利団体のネットワークに入ったのが始めのきかっけでした。そこで女性ネットワークのイベントのお手伝いをしているうちに“ピープル”というパソコン通信の中の「仕事と女性」というフォーラムに関わることになり、そこで出会った方々にいろいろと教わったり刺激を受けました。また、起業家として必要なスキルは、すべてキープラネットという独立事業主のための非営利団体が主催する勉強会で身につけていきました。

開業資金

機材の購入資金くらいで、他には特にありませんでした。

活動拠点(事務所・店など)

創業時は自宅。現在は、事務所は神奈川・東京・沖縄の3箇所。活動場所は日本全国。

起業時の管理体制の整備(税理士、弁護士、弁理士など)

最初は、特にお願いしませんでした。

起業後の転機

ECとの出会い。そこからO.S.P.が始まり、今に繋がっています。

起業して自分が成長したと感じたこと

1つは、「人前で話すことができるようになった」こと。初めてのセミナーの時に背中を押してもらわなかったら、変われなかったでしょう。
もう1つ、家庭との両立に悩むことが多かったので、「優先順位をつける」習慣がつきました。「何が自分にとって一番大事なことか」「何のために仕事をしているのか」は、常に意識しています。

起業を志す人への一言アドバイス

「何のためにするのか」をきちんと持つこと。現状から逃げ出したいとか焦りを仕事で紛らわせているのは、誰にとってもハッピーではありません。事業をしているといろいろなことが起きますが、迷った時に立ち戻れる“モチベーションの源”をきちんと持っていることが大事です。

気分転換のしかた

あまり煮詰まらないほうなので特に必要ありません。強いていえば、家事や育児が気分転換になっています。

その他伝えたいことなど

佐々木かをりさんの“ギブ&ギブンの発想”という本に影響を受けました。まず、徹底的に「giveする」ということを、創業時からいつも心がけています。
もうひとつ意識していることは、常に情報発信し続けることです。発信していれば、人は自然と集まってくると思います。   


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