起業レッスン117 : 世界的な崩壊現象
起業レッスン117 : 世界的な崩壊現象
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前回は、<自分自身の物語を創る>について話しました。
1.会社にとって、<イノベーション>が最重要課題であることは認識されているが、その実行には苦しんでいる。
2.個人にとっても、<イノベーション>が必須であるが、まだよく理解されていない、、、理解されても、どのように実践するのか、わからない、、、
3.それも当然であり、というのは、そんなことは、だれからも教わったことがないから。
4.両親も学校も会社も教えてくれなかった、、、なぜなら、両親も学校も会社も理解していなかったし、気にもとめていなかったから、、、
5.戦後しばらくの世代は、安定した会社に入れば良いと考えていた、、、そのためには、良い大学に入れれば良い、、、会社ではまだ上がつかえていないので、みんながそこそこ出世できた、、、経済成長の乗っかって、みんなが同じようにそこそこ裕福になれた、、、定年後は年金でつつましく隠居生活を送れるだろう、、、そんな物語をみんなが共有していた時代だった。
6.みんなで<無自覚>に共有していた<物語>があったので、自分自身の<物語>を創る必要がなかった、、、そういう人がいたとしても、正規のレールから外れた<落ちこぼれ>や<アウトサイダー>(よそ者)として見られていた。
7.だから、誰も、自分自身の<物語>を創るということを教えてくれなかった、、、教える立場の人達自身が<物語>を意識的に創ってこなかったからだ。
かっては、無意識に共有できる<物語>があったため、自分自身の<物語>を創る必要がなかった、、、
だから、個人心理も社会心理も安定した時を過ごすことができた、、、
ある意味では、平和で幸せな時代だったとも言えるのかもしれません、、、
そのような予定調和的な時代は、もう過ぎ去ってしまいました。
社会全体で共有できる<物語>が成立するためには、それを支えるビジョンと制度が求められます。
先述したように、日本では、旧来の<会社社会>がそのビジョンと制度を提供してきました。
しかし、<会社社会>のビジョンと制度は瓦解して、もう元に戻ることはありません。
誰の眼にも明らかなように、戦後の日本社会をかたちづくっていた<会社社会>の諸々の仕組みは、制度疲労から破綻しています。
終身雇用制、、、年功序列、、、正規雇用、、、年金、、、医療保険、、、などなど。
そして、今、<会社>というものは、過去を破棄し、未来に向けて、新たな姿を模索し変容しつつあるのです。
社会全体でみると、既存の社会秩序が崩れて、今までの社会常識が通用しなくなる、、、
国内だけでなく、同様に世界秩序も崩壊に向かっています。
EUとユーロの解体、、、中国の台頭、、、ロシアの復権、、、パックスアメリカーナの衰退、、、国連の失墜、、、金融資本主義の危機、、、などなど
世界史の曲がり角で、グローバルな変容が起こっており、その変容の嵐に日本もさらされています。
(続く)
大久保忠男
** 以上は、2016年6月30日配信<起業レッスン>の再掲です *
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