起業レッスン090 : ミニ起業家の7つ道具(33) PFドラッカーの洞察力
起業レッスン090 : ミニ起業家の7つ道具(33) PFドラッカーの洞察力
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前回は、過去32回にわたって解説してきた<ミニ起業家の7つ道具>のおさらいをしました。
7つ道具の1番目の<思い>の奥には、自分を超えた意志が息づいており、すべてはここから始まる。
2番目の<専門性>は、その<思い>を具体化するための場所であり、そこに自分の強みを築く。
3番目の<自分のチーム>は、時間をかけて相互信頼を築かなければならない。
4番目の<自分の市場>とは、単なるお客のことでなく、価値観を共有する同士であり、ライフスタイルに共鳴する友人であることを理解すべき。
5番目の<自分のコミュニティ>は、これまでの会社共同体に代わるセーフティネットの役割を果たすもので、必要に応じてまた分野ごとに複数のコミュニティを束ねたものになる。
6番目の<セルフイノベーション>におけるポイントは、<自分の強み><自分の価値観><共感力><表現力><想像力><開拓力>の絶えざる研鑽努力。
7番目の<精神性>で最も重要なものは、<センタリング>という在りかたで、これは究極のセルフイノベーションでもある。
上記の法則は、おもにドラッカー博士から学んだものです。
これらの法則が切実なものになる理由は、私たちの社会が急激な変貌をとげつつあるからでした。
沼地から砂漠に変わるように、私たちが生息する生態系が未知のものにシフトしつつある、、、というメッセージは、このレターでも何度も発信してきました。
ドラッカー博士の言葉では、それを<知識産業化社会>と呼んでいました、、、今では当たりまえの言葉になっていますが、その実態はまだ誰にも明らかではないのです。
言葉だけが先行して、世間に流通していますが、中身は今できつつあるところです。
2030年ごろには、その輪郭が見えてくると、博士は言ってました。
それまでの間は過度的な時代です、、、いつの時代も過度期であるというのも一面の真理ですが、現代ほど激しく流動する時代は稀でしょう、、、
こういう時は、、、死滅していくものと新たに生まれてくるもの、、、衰退するものと興盛するもの、、、自分がどこに掉さしているのかが見えるということが大切です。
いわゆる<洞察力>のようなものです。
7つ道具は、この<洞察力>があってこそ、十二分に効力を発揮できると言えるかもしれません。
言うまでもなく、<洞察力>については、ドラッカー博士の右に出る者はいないでしょう。
時代の先行きを、常に誰よりも的確に見通していました。
10年か20年経ってから、博士の洞察が現実になるのを見ることも多かったのです。
ですから、博士は<予言者>と呼ばれてもいました。
なぜ、ドラッカー博士には、<予言者>と称されるほどの<洞察力>があったのか、、、
それを考えてみましょう、、、そうすることで、博士の<洞察力>を学ぼうと思います。
そうして、混沌とした流動的な世界を見通すことができるようになり、自分を生かせる領域を見出せるようになりましょう。
(続く)
大久保忠男
** 以上は、2015年11月12日配信<起業レッスン>の再掲です *
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