起業レッスン070 : ミニ起業家の7つ道具(13) セルフイノベーション - 表現力
起業レッスン070 : ミニ起業家の7つ道具(13) セルフイノベーション - 表現力
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前回は、<セルフイノベーション - 共感力>について話しました。
1.<共感力>は理解力のひとつでありながら、それ以上に重要な能力だ、、、
2.自分のチームのメンバーへの共感力、、、コミュニティへの共感力、、、市場の顧客への共感力、、、など、、、
3.こうした共感力がなければ、ミニ起業家が自分のための環境を築くことはできない、、、
4.同じ組織内では強制力が働くため、組織内チームは自動的に協力しあうが、ミニ起業家には、チームメンバーへの強制力はない、、、共感と信頼しかあてにできない。
5.ある専門に秀でた人が、他の分野を軽く見たり無視したりすることがよくあるが、こういう知的な傲慢さを自分に許してはならない、、、でなければ、その傲慢さに阻まれて、共感力がひからびてしまう、、、
6.マーケティングの本質も、調査能力や統計データの分析力にあるのでなく、顧客への共感力にある、、、
今回は、<セルフイノベーション − 表現力>についてです。
<共感力>と<表現力>は、表裏一対の能力と言っていいでしょう。
共感力は、相手の専門性や強みや価値観やビジョン、そしてビジネススタイルなどを親身になって理解しようとすることでした。
表現力は、自分の専門性や強みや価値観やビジョン、そしてビジネススタイルを相手に理解してもらおうと努めることです。
ミニ起業家は、本質的には<ひとり>です。
少なくとも、<ひとり>から出発します。
誰もまだ、あなたのことを知らないし、理解しなければならない必然性もありません。
黙っていては、、、放っておいては、、、あなたはこの世に存在していないのと同じです。
ですから、、、自分が何をしようとしているのか、、、誰のためにそれが必要とされているのか、、、それにどのような価値があるのか、、、自分がそれを遂行できる理由はなにか、、、そういうメッセージを発信しなければならない。
ミニ起業家物語の佐藤真美さんは、新たな局面に入るたびに、新たな関係者に、自分のことを理解してもらわなければなりませんでした。
当初の業務請負の際は、顧客企業や店舗や仕入先に対して、、、EC展開の折には、IT専門家の野中さんをはじめとするチームメンバーに対して、、、講習会展開時には、コミュニティカフェやコラボ企業に対して、、、アトピー研究会では異業種メンバーに対して、、、etc.,
ここで言う<表現力>とは、表現テクニックのことではない、、、
一瞬にして人を惹きつけるデザインでもなければ、その気にさせるような幻惑的な言葉遣いでもない、、、
他人と一緒に仕事をする上での基本的な理解のことです。
コミュニケーションにおける、あたりまえのプロセスです。
しかし、このあたりまえのことが、意外に難しい、、、というのは、多くの人が、なんの努力もなく、他人は自分のことをわかってくれていると考えがちだからです。
誰もが自分については興味があるが、他人については興味を持たないものです。
一緒に仕事をする人に自分のことを聞いてみるといいでしょう、、、肝心なことはほとんど知らないことにびっくりするでしょう。
だから、一度話しをしたから理解してもらったと思うのは早計です、、、機会があれば、何度でも繰りかえして話す、、、そして、相手の話に共感しながら、自分を表現することに努める、、、
そうすると、共感力と表現力が一体になりながら、相互の絆(きずな)が強まっていくことを期待できます。
(続く)
大久保忠男
** 以上は、2015年6月18日配信<起業レッスン>の再掲です *
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