起業レッスン054 : ミニ起業家の7つ道具・・・(2)専門性
起業レッスン054 : ミニ起業家の7つ道具・・・(2)専門性
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前回は、ミニ起業家の7つ道具の1番目である、(1)思い についてでした。
<思い>の奥には、自分を超えた<意志>が息づいており、それは、志(こころざし)やミッションへと成長する種子のようなもの、、、
<思い>が、ミニ起業家の原動力であり、起業物語のはじまりとなる、、、
、、、と話しました。
今回は、7つ道具の2番目である、(2)専門性 についてです。
佐藤真美さんは、自身の<思い>を見つけ、それを確信したあと、自分がなにをやりたいのか、なにができるのか、、、を考えました。
つまり、自分の<専門性>を模索したのです。
その結果、<オーガニックコットン(商品開発)>という専門領域に行き着きました。
自分の能力や経験についての<棚おろし>を試みたところ、実務経験があり共感ができるものとして、<オーガニックコットン>に気づいたのです。
<専門性>は、<思い>を具体的な形にするための、なくてはならない場所です、、、自分が耕す畑のようなものです、、、
真美さんは、オーガニックコットンという専門領域を、自分の畑としました。
・・・ → 起業レッスン014
http://www.watashi-kigyou.com/mm_bkcknumber_v014.php
この<専門性>が、<経済的基盤>の足がかりとなり、<思い>を形にしてくれる、ふたつめのポイントです。
真美さんの場合、オーガニックコットンの専門性を生かした仕事からスタートし、<講習会の講師>や、<講師養成>や、<ミニ起業家養成>などへ、その専門領域を広げていきました。
<専門性>は、それを見つけて習得したから、あとは放っておいてもいいというものではない、、、
絶えず、その価値を維持し高める工夫と努力が要る、、、
スキルや見識を深く掘り下げるとともに、関連分野へ広げることで、専門性をブラッシュアップしなければならない、、、
そのための仕組みや環境をどのように設計し、構築すればいいのか、、、
、、、<専門性>を錆びついた陳腐なものにしないためには、こうした要請に日々応えることになります。
たとえば、真美さんは、オーガニックコットンビジネスのネットワーク(NOC:日本オーガニックコットン流通機構)の一員となることで、継続的な学習とともに、知見や人脈を広げました。
・・・ → 起業レッスン015
http://www.watashi-kigyou.com/mm_bkcknumber_v015.php
さて、、、日本の会社は、これまではあまり<専門性>を重視してきませんでした。
したがって、そこで働いている人も、一貫した専門性のあるキャリア育成に注意をはらってきませんでした。
就職ではなく、就社と呼ばれるゆえんです。
しかし、これからは、会社員も<専門性>なくして生き残るのは難しくなります。
<ミニ起業家>にとっては、それ以上に切実です。
なぜそうなのか、、、は、来るべき社会(ネクストソサエティ)が、<知識産業化社会>と呼ばれるものになるつつあるからです。
実は、ミニ起業家の7つ道具の中の<専門性>はじめとするスキル群の重要性は、これを背景にすることで、より深く理解することができます。
ですから、、、7つ道具の話を続ける前に、この<知識産業化社会>について理解しましょう。
次回は、<知識産業化社会>について話します。
大久保忠男
** 以上は、2015年2月19日配信<起業レッスン>の再掲です *
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