起業レッスン046 : ミニ起業家物語 − 共同研究会
起業レッスン046 : ミニ起業家物語 − 共同研究会
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前回は、<ミニ起業家物語−アトピー市場>を話しました。
佐藤真美さんが新たに設立した一般社団法人<日本オーガニックライフ協会>は、さまざまな異業種との交流の中から、<アトピー>を共通テーマとした企画に注目しました。
アトピーは、特に、育児中のママにとって、切実な問題となっているが、アトピー要因は、生活全般に関わっているため、企業が単独で対応するのが難しいのです。
【佐藤真美さんのミニ起業家物語−32】
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真美さんは、<日本オーガニックライフ協会>のネットワークに集まった、<衣食住><ボディヶア><メンタル>などの各分野のキーパーソンに対して、<アトピー>のテーマで、連携することを呼びかけた。
具体的には、まず、<アトピー>をテーマにした共同研究会をはじめたのだ。
アトピー市場に向けて、異業種が共同でアプローチするための戦略的なネットワークにしたいと真美さんは考えた。
共同研究会の趣旨は、<アトピーからあかちゃんを守る>ための啓蒙活動を行うこととした。
したがって、啓蒙活動の直接の対象者は、マタニティから乳幼児のママとなった。
真美さんが、今までビジネス活動を行ってきたユーザー層なので、これまでに蓄積してきたユーザー理解を活かすことができた。
共同研究会には、各キーパーソンが、それぞれの分野での知見を持ち寄り、アトピーへの理解を深めた。
キーパーソンたちは、バックに所属企業を背負っており、その商品の価値をアトピー市場で訴求する目論見を持って来ている。
しかし、共同研究会では、自社商品の販促的な話ではなく、ママの立場にたって、あかちゃんがアトピーになるのを予防し、またアトピーになった幼児が治癒するため、どのようにすればよいのかという観点からの研究に重きをおいた。
こうして、<アトピーからあかちゃんを守る>共同研究会は、地道な活動を続けていたが、メンバーのひとりが関係する某大学との共同研究会へとつながっていった。
某大学では、身の回りの生活を科学的に検証して、生活自体の向上を図ることを目的として<生活科学研究所>を新設していた。
共同研究会のメンバーが、この新設に関わっていたため、話がつながったのだ。
共同研究会の活動が、営業寄りのスタンスではなく、ニュートラルな立場で地道な内容であったので、大学側も好意的に受け入れた。
こうして、アカデミズムの専門家も加わり、学術的な面での検証も深掘りされることになった。
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(続きは次回へ)
大久保忠男
** 以上は、2014年9月4日配信<起業レッスン>の再掲です *
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