起業レッスン045 : ミニ起業家物語 − アトピー市場
起業レッスン045 : ミニ起業家物語 − アトピー市場
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前回は、<起業家物語−協会活動>を話しました。
佐藤真美さんが新たに設立した一般社団法人<日本オーガニックライフ協会>は、講師養成講座をはじめとする教育と、各地で(ミニ)起業活動する講師のマネジメントを、主要な柱として活動を展開していきました。
また、異業種との交流も活発になり、さまざまな異業種を横断的に串刺しにする企画も浮かんできました。
【佐藤真美さんのミニ起業家物語−32】
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真美さんは、<日本オーガニックライフ協会>のコンセプトである<オーガニックライフ>を旗印にして、さまざまな異業種との関係を築いた。
衣食住やボディケアなどの各分野で、オーガニック素材に携わっているキーパーソンとのネットワークが出来上がっていった。
そういう活動の中で、共通したテーマが浮かび上がってきた。
それは、<アトピー>だ。
<アトピー>を共通テーマとした横断的なアライアンス・ビジネスの可能性が出てきたのだ。
なぜ<アトピー>かと言うと、<衣食住><ボディケア>のあらゆるところで、これが難しい課題になっているのだが、単独では解決できない性格があるからだ。
特に、子どもを持つママにとっては深刻だ。
アトピーになる子どもは年々増えており、決定的な治療方法がないことが、ママを悩ませている。
医者にかかっても、一時的にステロイド剤で症状を止めることができても、長期間にわたると、その副作用でかえって症状がひどくなる。
治癒できるためには、生活を改善しなければならない。
それも、ひとつだけを改善できても治癒にいたるのは難しい。
生活全般に、その要因があるからだ。
たとえば、<食>の分野では、ママ自身の食への注意を怠ってはいけない。
妊娠中から、ママの食べるものが胎児に影響を与えるし、母乳からも問題が発生することがある。
離乳食についても気をつけなければならない。
ママがよく見過ごす問題点に、離乳食を与える時期がある。
赤ちゃんの身体の受け入れ態勢が整う前に、あまりに早く与えすぎると、赤ちゃんのからだは、離乳食の素材を異物として反応してしまうのだ。
だから、赤ちゃんの個人差を考えないで、育児書どおりに機械的にやっていると、知らないうちに、アトピーのからだをつくっていることになる。
<住>の分野では、ダニやシックハウスの問題がある。
抗菌剤や接着剤や壁紙などによる化学物質の影響。
特に新築の場合は、新建材から発生する微量の毒ガスが問題を引き起こす。
<衣>の分野では、化学繊維やドライクリーニングの際の蛍光剤、洗濯洗剤に含まれる漂白剤など、、、
<ボディケア>の分野では化粧品に含まれる化学添加物、、、
これらに加えて、ママの心理状態といったメンタル面も、アトピー要因のひとつとして無視できない。
こうした要素をトータルに取り扱うことができなければ、<アトピー>を治すことも予防することも難しいのだ。
だから、企業が単独で、また一業界で、この課題に有効に対応することができない。
課題解決のためのアプローチを、業種をまたがって、横断的に共有することが求められているテーマなのだ。
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(続きは次回へ)
大久保忠男
** 以上は、2014年8月28日配信<起業レッスン>の再掲です *
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