起業レッスン041 : ミニ起業家物語 − 講師の仕事場
起業レッスン041 : ミニ起業家物語 − 講師の仕事場
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前回は、<起業家物語−講師養成講座>を話しました。
佐藤真美さんは、講師を継続的に調達する必要性にせまられて、講師養成講座をはじめました。
講師養成講座の生徒は、主に<オーガニックママの会>のメンバーに告知して募りました。
この会のメンバーたちは、手づくり講習会の生徒として、産着やテディベアなど、さまざまな商品を手づくりした体験を持つからです。
そして、商品スキル編と指導編から成る講師養成講座のカリキュラムを、作成しました。
【佐藤真美さんのミニ起業家物語−28】
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受講料は高めであったが、意欲的なママたちが、この講師養成講座に集まった。
講習会の講師という仕事が、出産後のママたちのニーズに合っていたからだ。
講師養成講座を受講し、講師見習期間を終了すると、個別に認定試験が行われる。
認定試験は、三つの関門があり、筆記試験と実技試験と面接試験から成る。
実技試験は、模擬講習会で講師を実演する。
面接試験は、真美さんを中心とする面接官の質問に答えるものだ。
これらの認定試験に合格すると、晴れて、講師の資格が得られる。
講師の資格が得られると、活動を希望する地域と曜日や時間帯を登録することができる。
希望に該当するところで空きが生じれば、具体的に講師としての活動がはじめられる。
また、ママさん講師がほとんどなので、赤ちゃんが熱を出したりなどの突発事故の際には、急遽、代役を努めたりするのだ。
当初は、真美さんが運用する種々の講習会が、講師にとっての唯一の仕事場であった。
真美さんが、講師養成講座をはじめた動機も、この講習会の講師不足に対応するためだったから、当然だ。
ところが、講師養成講座の人気が、口コミを中心に次第に高まり、受講生が増え、近い将来には、講師供給が過剰になることが予想された。
真美さんは、それに備えて、自前の手づくり講習会を増やすと同時に、講師のための、それ以外の仕事場を開拓したいと考えた。
その方法として、二つの企画を編み出した。
ひとつは、他の組織への出前出張講師だ。
これは、企業や自治体、大学、専門学校、NPOなどに、講師と教材内容をセットで提案提供するというものだ。
これまでにも、真美さん自身が講師として請われて教えに行くことはあったが、今回は、パッケージレンタルのような体系化したスタイルにした。
その結果、企業や自治体からは単発依頼を、専門学校やカルチャーセンターからは、継続的な講座の依頼を受けるようになった。
他の一つは、講師自身による講習会運営だ。
つまり、講師自身が、講師であると同時に、運営者であり、経営者でもあるというスタイルだ。
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(続きは次回へ)
大久保忠男
** 以上は、2014年7月24日配信<起業レッスン>の再掲です *
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