起業レッスン039 : ミニ起業家物語 − 新商品メニュー展開
起業レッスン039 : ミニ起業家物語 − 新商品メニュー展開
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前回は、<起業家物語−テディベア>を話しました。
オーガニックコットン産着の手作り講習会は、順調に市場を拡大していきました。
固定客が増えるにつれて、単品メニューでは、市場のニーズに応えられなくなってきました。
赤ちゃんの成長に応じた新メニューが必要でした。
そこで、佐藤真美さんは、<オーガニックママの会>のメンバーに、産着のつぎにどのような商品を手作りしたいかを聞きました。
すると、一番多かったのが、テディベアのぬいぐるみでした。
テディベアのぬいぐるみは、赤ちゃんが、なめたり、ほおずりしたり、枕になったりで、真っ黒になるまで可愛がられます。
肌にやさしいオーガニックコットン素材を使って、ママが手作りするテディベアは、産着のつぎの商品メニューにふさわしいと、真美さんは思いました。
【佐藤真美さんのミニ起業家物語−26】
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講習会で、ママが手作りしたテディベアの完成品は、それぞれ表情が微妙に異なり、互いに見せ合ったり、品評するなどして盛り上がった。
テディベアは産着につづく、第2の柱となった。
真美さんは、テディベアの成功に気を良くして、次々に、新商品メニューを打ち出した。
ひとつは、乳幼児の帽子。
乳幼児の脳は繊細でこわれやすい。
強い刺激は避けなければいけない。
柔らかな素材のオーガニックコットンは、赤ちゃんの脳を守ってくれる。
ふたつめは、玩具。
オーガニックコットンの素材に、ボタンや鈴などのパーツを加えることで、さまざまな玩具に変身する。
ママの工夫次第でバリエーションが広がる。
みっつめは、ナプキン。
オーガニックコットン素材のナプキンは、実は隠れた愛用者が多い。
というのは、紙ナプキンをオーガニックコットンに変えただけで、身体のさまざまな症状が改善される経験をした女性が多いからだ。
乳幼児の帽子と玩具は、従来と同じで、赤ちゃん市場が対象だが、布ナプキンは、赤ちゃん市場ではなく、一般女性市場が対象だ。
真美さんは、この布ナプキンによって、赤ちゃん市場から一般女性市場へ参入する手がかりを得たと言える。
他にも、新商品メニューはいろいろ試みられた。
なかには、人気が出ないで消えていくのもあったが、定番メニューは着実に増えていった。
それにともなって、講習会の講師が問題となってきた。
今までは、真美さんがほとんどの場面で講師となり、一部、縫製に長けた真美さんの友人が講師役を補っていたが、それでは回らなくなっていたのだ。
講習会が拡大基調にある今、講師の調達が課題となっていた。
真美さんは、これまでに築いたネットワークのなかで、講師の候補を募集していたが、一時的に集まっても、将来にわたって安定的に確保するためには、これでは不十分だ。
また、コストの問題もある。
仕組みをつくるための工夫が必要だと彼女は考えた。
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(続きは次回へ)
大久保忠男
** 以上は、2014年7月10日配信<起業レッスン>の再掲です *
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