起業レッスン018 : 2014年と1914年
スピリチュアルレッスン018では、2014年を生きるにあたって、ふたつのポイントを話しました。
<観る>ことと、<立つ>ことです。
<観る>というのは、今まで確かだと思っていたものが崩れ、新たなものが興ってくる、、、その大きな流れを観ることです。
<立つ>というのは、軸足を、自分の外側に置くのではなく、内側に置くこと、、、そこにしっかりとした確かな地盤をつくり、立つこと、、、です。
<立つ>ために役立つ知恵は、<スピリチュアルレッスン>で、、、
<観る>ために参考になる知識は、<起業レッスン>で、、、
、、、これからもお伝えしていくと、話しました。
さて、<観る>ことを誰よりも重視したのが、経営学の大家であるPFドラッカーです。
ドラッカーは、2005年に逝去しましたが、晩年まで常に、時代の大きな流れを見すえ、未来を的確に予見していました。
彼が未来を予見できたのは、未来に起こることを予想したからではありません。
過去の歴史を洞察し、現在をその過去の鏡で照らすことで、未来を形成する現在を<観る>ことができたからです。
そういう意味で、2014年を知るために、100年前の1914年がどういう年であったか、すこし振返ってみましょう。
1914年は、第一次大戦が勃発した年でした。
そして、この戦争は1918年まで続きました。
第一次大戦は、欧州にとって、第二次大戦以上に大きな事件でした。
欧州社会が危機に瀕する社会的大事件であり、精神的大事件でもありました。
ドラッカーは最初の著書『経済人の終わり』で、第一次大戦を通じてそれまでの欧州社会が崩れていく様子を描いています。
ドラッカーによれば、当時の欧州社会を成立させていた<商業社会>と<経済人>の一対モデルが瓦解し、欧州社会がカオス化していくのです。
それによって、人々の精神基盤もこわれていきます。
その延長線上にファシズムが生まれ、第二次大戦へとつながっていきます。
ある面では、2014年の日本社会は、1914年の欧州社会とよく似た状況にあると言えます。
これまでの日本社会を成立させていた<会社社会>と<(正)社員>の一対モデルが崩れ、日本社会が次第にカオス化してきました。
これに並行して、<うつ>や<宗教カルト>が広がり、日本人の精神基盤も危うくなりました。
100年前の欧州社会と同じように、新たなファシズムを招く可能性も否定できません。
もしも招来するとすれば、それは、かってのヒットラーナチズムのようなわかりやすい形ではなく、一見そうとは見えない、もっとファッショナブルかつやわらかなスタイルで、個々人が気づかないうちに精神を支配することになるでしょう。
しかし、社会のカオス化は、新たな秩序に向かうための必然的なプロセスです。
さなぎが蝶に変容するためには、繭にくるまって、既存の免疫システムを溶解し、新たな(成虫)細胞形成を経なければなりません。
既存の免疫システムの溶解という<危機>に備え、新たな(成虫)細胞形成という<チャンス>を確保するためには、生きかたをどのように考え、働きかたをどのように選び、そのための道具として、武器として、なにが必要なのか、、、
ひとりひとりが模索し、選択しなければならない時代なのです。
<起業レッスン>は、そのことに貢献できるような役割を、今年も担いたいと希望しています。
、、、続きは、次回へ、、、
大久保忠男
** 以上は、2013年1月9日配信<起業レッスン>の再掲です *
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