起業レッスン015 : ミニ起業家物語 − 収入源
前回は、佐藤真美さんのミニ起業家物語で、会社設立の経緯を話しました。
佐藤さんの新会社である(株)エコスタイルは、佐藤社長ひとりだけのマイクロカンパニー。
(株)エコスタイルは前職の会社と業務契約を交わし、佐藤さんは前職の仕事を一部継続することになりました。
しかし、これだけでは毎月の生活費が赤字です。
生活していくためには、新たに収入源を増やさなくてはなりません。
佐藤さんは、いろいろ調査の結果、ふたつの可能性を見出しました。
、、、というところまでが前回の話。
今回は、あらたな収入源のふたつの可能性について話します。
【佐藤真美さんのミニ起業家物語−4】
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あらたな収入源のふたつの可能性の内、そのひとつは、佐藤さんの友人が開いているエコショップだ。
≪エコショップ≫
旧い友人が、鎌倉でエコロジー雑貨を扱う小さな店を開いていた。
天然石鹸や有機食材や無添加化粧水などを販売しており、オーガニックコットンの可愛らしいハンカチも扱っていた。
佐藤さんは、旧友にオーガニックコットン商品の新規開拓を提案した。
佐藤さんが新商品の仕入先を開拓し、友人がそのエコショップで販売するという共同企画だ。
商品が売れたら、利益をシェアする。
売れ残った場合は、そのリスクも共有するが、当初は可能な限り、仕入先に対して返品可能条件で取引する。
どれだけ売れるかは、やってみないとわからないが、売れれば売れるだけ、実入りも増えるので楽しみでもある。
また、どんな商品が売れるのか、市場調査を兼ねられる利点もある。
だが、収入の先行きが読めないので、すぐに当てにできるものではない。
安定的な収入源をさらに確保する必要がある。
そこで、収入源としてのもうひとつの可能性だが、佐藤さんは、オーガニックコットンビジネスの団体に目をつけた。
≪オーガニックコットンビジネス団体≫
団体というのは、日本オーガニックコットン流通機構(略してNOC)という名称のNPOだ。
100社近いオーガニックコットン関連のメーカーや卸小売業と、この分野の専門家たちが結集した、オーガニックコットン専門のネットワークだ。
この団体のメンバーになると、仕入先や販売先との出会いも多くなり、共同企画もやりやすくなる。
ここにビジネスチャンスがあると、佐藤さんは考えた。
佐藤さんは、1万5千円の会費を支払い、NOCの賛助会員となった。
この団体を利用して、鎌倉エコショップ用の商品仕入先の開拓をはじめた。
仕入れ先の開拓とともに、定期収入に成り得る請負業務のチャンスも狙っていこうと考えていた。
オーガニックコットンビジネスは、歴史がまだ新しく、専門知識をもった人材が不足している企業は少なくないからだ。
まずは、NOCから送られてきた会員企業名簿をもとに、各企業の詳細をホームページで調べてみた。
同時に、NOCの理事長にコンタクトを取り、面談を申し込んだ。
理事長の宮嵜道男さんは快諾し、早速、佐藤さんは東京神田の本部事務所に宮嵜さんを訪問した。
宮嵜理事長に、オーガニックコットン製品の仕入先の紹介を依頼すると、、、
どういう製品を扱いたいのかと聞かれ、そして、、、
オーガニックコットン製品は多岐に渡っている、、、
タオル類、ベビー肌着類、帽子、ソックス、生理用品、化粧品用ガーゼ、敷布、布団カバー、パジャマ、カーテン、etc.、、、
製品ごとに専門企業がある、、、
、、、といったことを説明してくれた。
いくつかの候補先企業を教えてもらい、場合によっては紹介状を書いてもらえることを約束できた。
その後、紹介された企業とのたび重なる折衝により、複数の仕入れ先との取引が可能となった。
、、、続きは、次回へ、、、
大久保忠男
** 以上は、2013年12月12日配信<起業レッスン>の再掲です *
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