スピリチュアルレッスン163 : アニメ <君の名は> 2
スピリチュアルレッスン163 : アニメ <君の名は> 2
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前回は、<アニメ:君の名は1>を話しました。
少年と少女の身体と心が入れ替わる、、、2元性を相殺した4元性の構造となり、、、陰陽大極図が象徴する対称性を表現している、、、と。
今日は、その続きです。
陰陽大極図とならんで、対称性を表わした象徴的なビジョンが<アンドロギュノス>です。
当スピリチュアルレッスンのN.118(2016年8月3日配信)で<アンドロギュノス>を取り上げましたが、覚えているでしょうか?
一部を再掲しましょう。
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<アンドロギュノス>というのは、プラトンの対話編『饗宴』に登場する話者のひとりであるアリストファネスが語る原初の人間の姿です。
アリストファネスは、こんなふうに語っています。
<昔の人間(アンドロギュノス)は、今と違って、手が4本、足も4本、頭は2つで、今の人間が互いに背中合わせでひとつになったような形態をしていたが、人間の力が強くなったのを嫌った神々が、その力を弱めようと、2つに割ったために、今の人間になった、、、以来、2つに割られた人間は、失った半身を恋焦がれて彷徨うのだ、、、>と。
<失った半身を恋焦がれて彷徨う>というのは、、、みなさんもよく聞かれるでしょう、、、<ツインソール>や<赤い糸>などの伝説のことですね、、、
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つまり、、、もともと、人間は<アンドロギュノス>と呼ばれる完全体だった、、、
それが、ふたつに割られて、今のような姿になってしまった、、、
<わたし>の失われたもうひとつの半身、、、<わたし>のかたわれ、、、それを見つけて合体できると、本来の<わたし>に戻れる、、、
スピ系世界では、このことを<マカバ>による<アセンション>と称しています、、、人間を卒業して、アンドロギュノスのような別の存在?に移行するわけですね。
では、<わたし>の失われた半身とはなにか?、、、<わたし>のかたわれとは、どこで見つかるのか?、、、
この問いについても、当スピリチュアルレッスンで答えのひとつを明示しておきました。
それは、<あなた>である、、、<わたし>にとっての<あなた>という存在が、失われた半身であり、かたわれである、、、と。
アニメ<君の名は>では、この<あなた>という存在は、主人公たちの互いの相手として描かれています。
この場合は、特定の個人ですね、、、
でも、これが、忘却の作用によって、たがいに相手の名前が忘れ去られ、相手にまつわる記憶が消えてゆきます、、、
つまり、、、特定の個人の諸々(パーソナリティ)が削ぎ落とされて、、、ある<感覚>だけが遺される、、、
その<感覚>は、、、大切ななにかを忘れてしまったという感覚、、、忘れてはならないことがあるという感覚、、、かならずもう一度それに出会える、その時が訪れるという感覚、、、
そして、、、ふたつに割られたアンドロギュノスのように、、、失われた半身を求めてさまよう、、、忘れ去られたものを回復したいという無意識の衝動に突き動かされながら、、、
忘却したことはなにか、、、<わたし>の失われた半身とはなにか、、、<あなた>とはなにか、、、<君の名は>とはなにか、、、
神話の記憶と忘却の物語が、現代によみがえったようにも感じる、とても刺激的で良い映画でした。
(続く)
** 以上は、2017年2月2日配信<スピリチュアルレッスン>の再掲です *
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