スピリチュアルレッスン136 : シフト14 ファシズム分析
スピリチュアルレッスン136 : シフト14 ファシズム分析
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前回は、<世間的自分にかたどられる>を話しました。
1.<否定の否定>、、、社会を否定しようとする<傾向>を否定する力がつねに働いている。
2.それは鋳型となって、わたしたちひとりひとりをかたどっていると言ってもいい。
3.この鋳型によって、<わたし>のすみずみまで<社会>が浸透している。
4.現実感覚としては、<社会>という言葉よりも、<世間>という言葉のほうがしっくりくる。
5.<わたし>は、社会人として、世間的自分として、日常生活を営んでいる。
6.<社会>が急激に変わらなければ、、、<世間>が揺れ動かなければ、、、疑問も無く日々過ぎていく。
7.しかし、大きな地殻変動が起きると、社会とともに世間的自分は大きく揺り動かされる。
8.既存の社会構造が崩壊に向かうと、世間的自分も崩壊していく。
9.社会人としての世間的自分が崩壊するとどうなるか、、、社会という衣装が剥ぎ取られて、裸の個になる。
10.裸の個になると、、、個は群集化する、、、そして、一種の虚無にのみこまれる、、、虚無は死の影を帯びる、、、
11.個は、そうした虚無には耐えられないので、、、この虚無を隠蔽する仕組みが求めらる。
12.その仕組みが、、、救済装置としてのファシズム。
救済装置としてのファシズム出現のメカニズムを詳細に分析したのが、ドラッカー博士の『経済人の終わり』です。
1939年に発表されましたが、すぐにナチスによって発禁処分になりました。
博士は、発表前に、ナチス統治下のオーストリアからイギリスを経由して、アメリカに逃れました。
同書は、ファシズムについての独創的な分析内容が注目され、当時ナチスと戦っていた英国首相チャーチルからも絶賛されました。
戦争当時、反ファシズム陣営のファシズム批判は、一般には下記のようなものでした。
1.ファシズム全体主義は、人間の原始的な野蛮性と残虐性の悪質な表現である。
2.ファシズム全体主義は、マルクス社会主義を妨害するブルジョア資本主義のあがきである。
3.ファシズム全体主義は、無知な大衆の下劣な本能に対する巧妙かつ徹底したプロパガンダの結果である。
これに対して、同書における30歳前のドラッカー博士は、いずれの見解も見当外れだと言います。
では、<ファシズム全体主義と理解するためのカギはなにか?>、、、
この問いに対して、博士の答えは、、、
<大衆の絶望こそ、ファシズム全体主義を理解する上でのカギである、、、旧秩序の崩壊と新秩序の欠落による絶望がそのカギである、、、>
社会が崩壊しカオス化することで、社会人としての自分自身も崩壊し、裸の個として群集化し、そして絶望にいたる、、、と、博士は言っているのです。
(続く)
** 以上は、2016年10月19日配信<スピリチュアルレッスン>の再掲です *
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