スピリチュアルレッスン128 : シフト6 Sジョブズ
スピリチュアルレッスン128 : シフト6 Sジョブズ
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前回は、<ヘルマンヘッセ『デミアン』2>を話しました。
1.19世紀型欧州社会に生きる人間のモデルは、バルザック小説群『人間喜劇』に余すところなく描かれている。
2.そのモデルというのは、個人が社会によってすみずみまで充たされているというもの。
3.医者は医者らしく、高利貸は高利貸らしく、社会のさまざまな範型が市民として登場する。
4.しかし、、、社会によってすみずみまで充たされている個人、つまり市民は、社会が崩壊すると、自分も一緒に崩れていく。
5.個人は、市民としてのアイデンティティを失い、裸の個人になる。
6.裸の個人は自立できないので、群集と化す。
7.そして、、、群集は、宗教的共同体を求め、カリスマを呼び寄せる、、、これがファシズムの到来。
8.『デミアン』は、そうした方向とは異なった、もうひとつの人間の在りかたを示した。
9.社会が崩壊するなかでも、個人が自立することが可能な方向だ。
10.それを実現するのが、自分のなかでうごめいている<鳥>だ。
11.それは、まだ雛(ひな)であって、卵のなかでようやく目覚めようとしている。
12.まず、その<鳥>に気づかなければならない。
13.気づくと、、、鳥は卵の中からぬけ出ようと戦い始める、、、鳥とはなにか?、、、卵とはなにか?
『デミアン』の一節 ・・・ <鳥は卵の中からぬけ出ようと戦う、、、卵は世界だ、、、生まれようと欲するものは、ひとつの世界を破壊しなければならない>
<鳥>とはなにか? <卵>とはなにか?
この問いに答える前に、すこし回り道をしましょう。
Sジョブズの語ったことを取りあげましょう。
Sジョブズはアップルの創業者ですね、、、2011年に他界しました。
下記は、ジョブズ氏によるスタンフォード大学2005年度卒業式でのスピーチのなかの一節です。
<本意でない人生を生きて時間を無駄にするな、、、ドグマにとらわれてはいけない、、、それは他人の考えに従って生きることと同じだ、、、他人の考えに支配されて、あなたの内なる声がかき消されないように、、、そして何より大事なのは、自分の心と直感に従う勇気を持つこと、、、あなたの心や直感は、自分が本当は何をしたいのかもう知っている、、、ほかのことは二の次で構わない、、、>
氏は、、、あなたの<内なる声>を大切にしろ、、、と言っている、、、<自分の心と直感>に従え、、、と、、、
しかしその前に、、、あなたは、<内なる声>が聞こえているでしょうか、、、<自分の心と直感>を認めることができているでしょうか、、、?
また、2011年に亡くなる最期の時、氏の後継者ティムクックに、こんな言葉を遺していました、、、
<スティーブならどうするだろう?と、考えるな!>
言うまでもなく、ジョブズは世界的企業のカリスマ創業者です。
そうした創業者の後を担う経営者は、創業者のビジョン、価値観、ビジネスのやりかたなどを踏襲しようと考えるのは当然でしょう。
創業者のほうもたいていは、自分のビジョンや価値観やビジネスのやりかたなどを遺していきたいと思うでしょう。
しかし、ジョブズは、、、そういうことはやめろ!、、、と言う、、、ティムクックに対して、、、ジョブズになろうとするな、ティムクックでいろ、、、と。
(続く)
** 以上は、2016年9月21日配信<スピリチュアルレッスン>の再掲です *
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