スピリチュアルレッスン097 : 死についてのワーク(56) 死後の世界18 − プルーフオブヘブン13 - ベルクソン思想
スピリチュアルレッスン097 : 死についてのワーク(56) 死後の世界18 − プルーフオブヘブン13 - ベルクソン思想
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
前回は、<死後の世界17:プルーフオブヘブン12-意識の存続>について話しました。
1.脳と意識との関係をどのようにとらえるか、、、それによって、死後の世界についての理解が変わってくる、、、
2.唯物論のように意識が脳に還元されてしまうと考えるならば、意識自体の存在は認められない、、、
3.そうであれば、死によって脳の消滅とともに、意識も消滅する、、、死後の世界は存在しないと言っていい、、、
4.一方、ベルクソンは、脳の意識との関係を、ハンガーにかかった衣服にたとえて語っていた、、、
5.ハンガーが揺れると衣服も揺れるが、ハンガーと衣服は同じものではない、、、衣服はハンガーに還元されない、、、
6.このように、意識が脳に還元されないのであれば、脳が消滅しても意識の存続の可能性が残る、、、
7.ベルクソンによると、本来、脳は記憶を保存するためのものではない、、、脳は記憶を忘れさせるためのものである、、、
8.現在に生きるため、私たちは、過去の膨大な記憶のなかから、現在に必要な記憶だけを取り出し、残りの記憶は現在から締め出すようにしなければならない、、、脳はそのための機能として働く、、、
9.コップの中の水のように、記憶は何かの中に存在しているのではない、、、記憶はそれ自体で自動的に保存されるので、器を必要としない、、、ただ、<現在>を形成する際に、記憶は脳を必要とする、、、とベルクソンは考える、、、
脳と意識との関係について、ベルクソンの考えをみてきました。
ベルクソンは、20世紀における最も重要な哲学者のひとりですが、ベルクソン自身は哲学よりも科学を好んだようです。
ですから、当時の科学的成果をとても重視し、科学者と同様の実証主義的な手法を駆使して、自身の哲学を創りあげていきました。
そうして、既存科学を果てまで突き抜けることによって、当時の科学的常識とされていた通念を根底からくつがえすことになります。
ベルクソン哲学は、科学的実証主義を踏まえながらも、意識の独立性、ひいては死後生の可能性への道を開いたのです。
死後生について、彼は、次のように述べています。
<人間の精神活動には脳の活動以上のものがあること、脳は記憶内容を蓄積しないこと、思考などの機能は記憶作用よりも脳からもっと独立していること、身体が崩壊したあとでも、人格の維持のみならず強化さえも可能であること、こうしたことを考慮に入れるならば、次のように考えられないでしょうか、、、つまり、意識がここで見出す物質を通していこうしていく時、意識は鋼に焼入れをしたようになり、もっと強度な生のために、もっと効果的な行動の準備をしているとは考えられないでしょうか、、、>
(精神のエネルギー所収:意識と生命)
(続く)
** 以上は、2016年2月24日配信<スピリチュアルレッスン>の再掲です *
** ニューズレター最新版の配信をご希望の方は、こちらからご登録ください
→
http://www.watashi-kigyou.com/mailmagazine.php