スピリチュアルレッスン096 : 死についてのワーク(55) 死後の世界17 − プルーフオブヘブン12 - 意識の存続
スピリチュアルレッスン096 : 死についてのワーク(55) 死後の世界17 − プルーフオブヘブン12 - 意識の存続
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前回は、<死後の世界16:プルーフオブヘブン11-唯物論>について話しました。
1.脳生理学での代表的な考えかたは、ひとつは<心身並行論>と呼ばれるものであり、もうひとつは<脳局在説>と言われているもの。
2.<心身並行論>というのは、心の動きと身体の動きが同じものである、、、つまり意識は脳に還元される、、、という。
3.<脳局在説>というのは、脳の特定の箇所に、ある特定の記憶が保存されているという説、、、この場合は、脳のある部分が損傷を受けると、その部分に貯蔵されていた記憶が消失するというふうに考える。
4.<心身並行論>と<脳局在説>という、このふたつの考えかたは、一般に唯物論と称される。
5.この類の唯物論は、科学的事実というよりも、哲学の一種と考えたほうがよい。
6.医学や心理学における、こうした唯物論的な思考構造は、ベルクソン著『物質と記憶』が刊行された1896年から現代まで、基本的に変わっていない。
7.脳生理学が近年飛躍的に進化し、脳構造の微細なところまで解明されたにもかかわらず、根底となるところは同じ。
8.『物質と記憶』は、これらの考えかたを根底からくつがえしたが、この新しい思想に注目したのはほんの一部の研究者で、大勢はそういうところに関心を持たなかった。
9.今にいたっても、脳についての考えかたは、研究者も一般人も過去の旧態依然とした思想に覆われている。
脳と意識との関係をどのようにとらえるか、、、それによって、死後の世界についての理解が変わってきます。
唯物論のように意識が脳に還元されてしまうと考えるならば、意識自体の存在は認められない、、、物質のみが存在する、、、
そうであれば、死によって脳の消滅とともに、意識も消滅します、、、死後の世界は存在しないと言っていいでしょう。
一方、ベルクソンは、脳の意識との関係を、ハンガーにかかった衣服にたとえて語っていました。
ハンガーが揺れると衣服も揺れるが、ハンガーと衣服は同じものではない、、、衣服はハンガーに還元されない、、、
このように、意識が脳に還元されないのであれば、脳が消滅しても意識の存続の可能性は残ります。
脳についてのベルクソンの考えをもうすこし紹介しましょう。
<脳は記憶を保存するためのものではない、、、脳は記憶を忘れさせるためのものである、、、>
私たちの日常は、、、車が向かってきたらそれを避けなくてはならないし、、、火事に見舞われたら逃げなくてはならない、、、もし、その時に過去の思い出、例えば初恋の甘い一ひとときの記憶にひたっていると、命がいくつあっても足らない、、、
現在に生きるためには、過去の膨大な記憶のなかから、現在に必要な記憶だけを取り出し、残りの記憶は現在から締め出すようにしなければならない、、、
脳はそのための機能として働く、、、だから、脳は記憶を保存するためにあるのではなく、記憶を忘れさせるためにある、、、
では、記憶はどこに保存されるのか?
コップの中の水のように、記憶は何かの中に存在しているのではない、、、
記憶はそれ自体で自動的に保存されるので、器を必要としない、、、
ただ、<現在>を形成する際に、記憶は脳を必要とする、、、というのが、ベルクソンの考えです。
(続く)
** 以上は、2016年2月17日配信<スピリチュアルレッスン>の再掲です *
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