スピリチュアルレッスン077 : 死についてのワーク(36) グリーフワーク7 - 遺品
スピリチュアルレッスン077 : 死についてのワーク(36) グリーフワーク7 - 遺品
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前回は、<グリーフワーク:物語>について話しました。
1.不慮の死は、遺された者の心に異物のような咀嚼しきれないものを残す。
2.<物語>は、受け入れがたいその異物をゆっくりと咀嚼し溶かしつくすための行為。
3.故人の死のできごとの発端から終焉までを、何度も何度も反芻することで、パズルのピースがひとつひとつ埋まっていくように、断片的な思い出が一連の<物語>に昇華していく。
4.遺された者が、会う人ごとに、同じ話を何度も繰りかえすのは、<物語>を仕上げようとしているのだ。
5.物語が完成すれば、作家はそれから自由になり、次の創作にとりかかることができる。
6.死別体験者のグループが貴重なのは、喪失体験者の先輩と出会い、アドバイスが得られるだけでなく、そこで自分の喪失体験を聞いてもらえるから。
7.故人はもうこの世にいないが、物語ることによって、不在に形を与えることができ、そのような営みが、遺された者の心のリズムを調律し、物語る者の視点を引き上げてくれる。
遺された者が、故人の物語に埋め尽くされるような経験をするのが、形見分けであり、<遺品整理>です。
死別後間もない内はつらい作業になるので、気持ちが落ち着いてからすこしづつ手がけるのが一般的です。
それでも、遺品のひとつひとつを見ていくうちに、それにまつわる思い出の洪水におぼれることもあるでしょう。
形見分けする場合は、遺品にそうした物語を託したい気持ちにもなります。
ロスさんは、遺品について、こんな素敵なエピソードを紹介しています。
ある老婦人は、他人や施設に衣類や小物などの中古品を寄付するのが好きで、その際に、1セント銅貨を小物や衣類のポケットに入れるのが常でした。
そして、<1セント銅貨が見つかると、それは天国の誰かがあなたのことを思っているということなのよ>と言ってました。
老婦人が亡くなった後、その息子が遺品を整理しました。
遺品の中に、老婦人が使っていた小銭入れがあったので、息子は、それを空っぽにして隅から隅まで汚れを拭き取り、ほつれた部分を補修し、新品のように綺麗にして、妻にプレゼントしました。
その際に、彼は、老婦人の生前の習慣をまねて、1セント銅貨を一枚入れておきました。
小銭入れをもらった妻は喜んで言いました、、、<1セント銅貨が2枚入っているわ!>
夫はびっくりして応えました、、、<僕は1枚しか入れていない!>
妻は嬉しそうに言いました、、、<あなたのママはいつも言っていたわ、、、1セント銅貨を見つけた時は、天国からのメッセージだって、、、あなたのママとわたしのママが天国で再開して、私たちを見守ってくれているのよ。>
(続く)
** 以上は、2015年9月9日配信<スピリチュアルレッスン>の再掲です *
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