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NPO法人の作り方

ここ数年、非常に注目されるようになってきた法人形態の一つに「NPO法人」というものがあります。みなさんもいろいろなところでその名を耳にすることも、多いのではないでしょうか。ここではNPO法人の作り方について簡単に説明します。

NPO法人でも営利活動はできる

NPO(Non Profit Organization)法人とは、98年に施行された「特定非営利活動促進法(NPO法)」に規定された、特定の公益的・非営利活動を行なうことを目的とする法人のことです。
NPO法に基づき、非営利団体は法人格を得ることで、契約の主体者になれる・社会的信用が得られる・事業展開がしやすくなるなどのメリットを得ることができます。
公益性が高い事業を立ち上げて独立しようという人は、株式会社ではなくNPO法人という組織形態を選択するのも、ひとつの方法です。

ところで、「NPO法人は、金儲けをしてはいけないんじゃないの?」と思われるかもしれません。しかし、この法律でいう「非営利」とは「利益をあげてはいけない」という意味ではありません。
NPO法人であっても事業を行なって収入を得てもかまいませんし、従業員に給料を出してもいいのです。ただ、利益があがっても法人の構成員に分配することが禁じられています。この点が、利益を得て配当することを目的とする株式会社などと大きく違う点でしょう。

設立の要件は? 手続きは?

NPO法人を設立するためには、次の表の17分野の特定非営利活動を行なうことを主たる目的とし、次のような要件を満たすことが必要となります。

  1. 営利を目的としないこと(利益があがってもそれを構成員で分配しない)
  2. 社員(総会で議決権を持つ正会員のこと)の入退会に不当な条件を付さないこと
  3. 10人以上の社員がいること
  4. 役員として3人以上の理事と1人以上の監事がいること
  5. 役員のうち報酬を受ける者の数が、役員総数の3分の1以下であること
  6. 宗教活動や政治活動を主たる目的にしないこと
  7. 特定の公職者(候補者を含む)や政党を推薦・支持・反対することを目的としないこと

NPO法人を設立するには、一定の書類を揃えて所轄庁に申請し、その認証を受ける必要があります。このあたりが、「会社をつくりたい」というだけで割合と簡単につくれる株式会社と違う点です。つまり「NPO法人として適しているかどうか」が問われるわけです。
しかし表でもわかるように、NPO法人の範囲は意外と広いものです。

なお、所轄庁は団体の事務所の所在地によって決まります。事務所がひとつの都道府県にあればその都道府県の知事が所轄庁です。2つ以上の都道府県にあれば内閣総理大臣が所轄庁になります。
手続きの詳細は所轄庁のNPO法人認証担当窓口に問い合わせて、手引書を入手してみてください。窓口では事前の相談も受け付けています。

【NPO法人が作れる17分野】

保健・医療又は福祉の増進

社会教育の推進

まちづくりの推進

学術、文化、芸術又はスポーツの振興

環境の保全

災害救援

地域安全

人権の擁護又は平和の推進

国際協力

10

男女共同参画社会の形成の促進

11

子どもの健全育成

12

情報化社会の発展

13

科学技術の振興

14

経済活動の活性化

15

職業能力の開発又は雇用機会の拡充の支援

16

消費者の保護

17

上記活動に関する連絡・助言・援助

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