起業のためのビジネスをどのように選べば良いでしょうか?
そのためには、ビジネスの構造と流れを理解しましょう。まず、起業したいものをひとつ選びます。それは、商品でしょうか、それともサービスでしょうか。
例えば、オーガニックコットンのパジャマに興味があるとします。
オリジナルパジャマをてがけたいですか、それとも既存のパジャマを売りたいですか?
オーガニックコットン・パジャマをオリジナルで作りたいのであれば、生地を仕入れて、自社で縫製するか、縫製工場に生産委託します。そして、出来上がった商品を売るための販路を開拓します。
オーガニックコットン・パジャマの既製品を仕入れて売りたいのであれば、メーカーまたは卸業者などの仕入先を見つけることになります。そして、仕入れた商品を販売するための販路を開拓します。
いずれの場合も、販路を開拓しなければなりません。オーガニックコットン・パジャマの販売方法は、いろいろな手段があります。メーカーの立場であれば、まず、小売店や通販カタログを開拓し、商品を卸します。仕入商品の場合は、一般的には、ユーザーに直接販売しなければ、利益が見込めません。ちらしや雑誌広告、ネットショッピング、くちこみなどを活用することになります。
商品が動くと、お金が動きます。商品とお金の動きには、常に情報が伴っています。そして、商品・お金・情報が動くと、それらに関連したさまざまな業務が発生します。情報の動きにかかわる「受発注」業務、お金の動きに関わる「入出金」管理業務、商品の動きに関わる「入出庫」管理業務など。
このように、起業したい商品を調達して、想定しているお客様に届くまでの流れを辿ることで、物流・お金・情報・関連業務をシミュレーションし、それらが交錯するビジネス構造についての概観を得られます。そうすることで、起業したい商品やサービスの取扱方によって、どのようなビジネス全体と関わることになるのか、その理解を深めることができるようになるのです。