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給与計算と源泉等について

「支給額マイナス控除額」が給料の手取り額となります

一般的に、会社は給与全額をそのまま従業員に支払うのではなく、そこから税金や社会保険料などを差し引いた(控除といいます)残りの金額を支払います。
差し引いた金額は、会社が社員に代わって税務署や社会保険事務所に納付します。

(1)給与から差し引かれる社会保険料
厚生年金・健康保険・雇用保険などの労働保険・社会保険料を差し引きます。
厚生年金と健康保険料は「標準報酬月額・保険料額表」で求め、会社負担分と一緒に毎月、当月分を翌月末までに社会保険事務所に納付します。金額については原則的に毎年1度、9月に見直します。介護保険料は、健康保険に上乗せして支払います。
雇用保険は、毎月の給与額に一定の保険料率をかけて求めます。健康保険や厚生年金保険料が基本的に毎月同じ金額であるのに対して、雇用保険は毎月計算することになります。
保険料の納付は原則として年1回、その年度分の保険料をまとめて前払いします(分納も可能です)。この際に、あわせて労災保険料も納付します。

(2)給与から差し引かれる税金
所得税(源泉所得税)や住民税を差し引きます。所得税の課税対象となるのは給与の総支給額から、通勤手当などの非課税分や社会保険料などを差し引いた残りの金額となります。源泉所得税額はこの金額を元に「源泉徴収税表」を使用して求めます。
なお、源泉徴収の対象は給与(役員報酬・給与・賞与)だけでなく、税理士・司法書士などに支払う顧問料・報酬なども対象となります(支払額のうち100万円以下の金額は10%、支払額のうち100万円を超える部分に関しては20%の源泉所得税を徴収します)。

これら給与・報酬の源泉所得税は原則として翌月10日までに納付することになっています(年2回払いの納期の特例という方法もあります)。
住民税は前年分の所得に対して課税され、通常、サラリーマンの場合には、会社が従業員の毎月の給与から差し引いて代わりに納付する「特別徴収」が一般的です。

会社は毎年1月末までに「給与支払報告書」を各市区町村に提出することになっています。
会社宛に1年分の住民税の納付書が送られてくるので、この納付書で納付手続きをします。

「年末調整」でズレを調整

会社が従業員の給与から毎月源泉徴収している所得税額はあくまで概算額です。正確な所得税額は、従業員の1年間の総所得がわからないと確定しません。このため、年間給与所得が確定する毎年末に、各従業員の正確な所得税を計算して、1年分の源泉所得税と照らし合わせて、過不足を精算することになります。これが「年末調整」です。
通常は概算額のほうが多いため、確定した所得税との差額を従業員に払い戻す(還付する)ことになります。
なお、年末調整の対象は「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」の提出者で、年間所得2000万円以下の人となります。年間所得が2000万円を超える人については、年末調整を行なわずに、個人事業者と同じように「確定申告」を行ないます。

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