起業して実際に事業を始めるためには、お金がどのくらい必要でそれをどうやって調達するのかを考えていかなければなりません。つまり資金計画が欠かせません。
起業する際に必要な資金は、「設備資金」と「運転資金」があります。
設備資金は開業するときに必要になるお金です。不動産の購入費用、店舗・事務所を賃借する際の敷金・礼金・保証金などの初期費用、改装費用、設備・什器備品等の購入費用など。
運転資金は開業後に実際に事業を運営していく際に必要となるお金、いわゆる必要経費です。
必要経費はさらに、「変動費」と「固定費」に分けることができます。変動費は売上に比例して発生する経費で、商品や材料などの仕入代金などがこれに当たります。
不動産 |
店舗・事務所、工場などを購入するときの取得費、借りるときの保証金、敷金など |
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事務用品 |
電話、FAX、コピー、机などの事務用備品 |
その他 |
その他、機械・装置などの設備資金 |
仕入 |
商品・材料の仕入代金 |
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販売促進 |
チラシやパンフレット、売出しセールなどの広告宣伝費 |
従業員 |
人件費、アルバイト |
その他 |
リース、金利などの諸経費 |
固定費は売上に関係なく毎月発生する経費で、店舗・事務所の家賃や電話代、水道光熱費、人件費、消耗品代などです。
気をつけなければいけないのが固定費の金額です。開業後には、売上やそれに伴う入金がなくても、必ず毎月支払わなければいけないお金が発生します。売上がないからといって、時給で雇っているアルバイトの賃金を支払わないわけにはいきません。
また、忘れがちなのが自分の生活費です。サラリーマン時代のように、毎月決まって給料が振り込まれるわけではありません。社長である自分の給料をどれぐらいにするか、これらについては事前に充分に見積もっておく必要があります。
いざ独立となると、あれもこれもと最初から何でも揃えたくなるものです。しかし、固定費をまかなうだけの売上をあげていくということは、そう簡単ではありません。
電話やファックス、机や椅子など、手持ちのもので流用できないか。また、新品ではなく中古品で揃えることを検討してみるなど、なるべくお金をかけないという視点も忘れないでください。